生産者の紹介
ず~っと春を待ち続けた甘~い柔らかアスパラガス

アスパラガスは輸入されているものもあるのでスーパーなどでは一年中見かけるようになりましたが、実は春のこの時期に食べる新芽のアスパラガスが一年で一番、美味しいんです。今週は、旭市でアスパラガスを栽培している鵜澤正治さんのハウスに行ってきました。

今が旬!甘くてジューシー♪鵜沢さんの新鮮アスパラ

ミレー風子)
こんにちは。初めまして。今日はどうぞよろしくお願い致します。

鵜澤正治さん)
ちょうど今年の出荷が始ったばかりなんです。うちでは3月から10月まで一日2回アスパラガスを収穫して出荷しています。

ミ)
確かアスパラガスは育つのがとっても早いそうですね。

鵜)
そうなんですよ。夏になると筍みたいにグングン伸びていきます。芽が出てから3~4日で収穫できるんです。朝、まだ収穫するには高さが足りないかなと思うものでも、夕方になるともう大きくなっているんですよ。

ミ)
アスパラガスの栽培はとても難しそうですね。それに、アスパラガスは北海道や長野など寒い地方で栽培されているというイメージが強いのですが、千葉でも育つんですね。

鵜)
生産量は寒い地域の方が多いのかもしれないけれど、ハウスだったら千葉でも作りやすいよ。だけどとても手間がかかるから、やろうとする農家さんは少ないようだね。

ミ)
栽培方法を簡単に教えてください。

鵜)
種を蒔いた後、2ヶ月ほどで小さな芽が出てくるからそれをハウスの中に定植する。その後、100日ほどで収穫可能になるんだよ。でもハウスではなく露地栽培の場合は最初の1~2年は株を大きく育てるために収穫しない場合が多いんだよ。ハウスの中も春アスパラの頃はまだ木が育つ前の芽が出たばかりだから、畑もひっそりしていて、ツクシのように点々と生えているでしょう? でもね、この後、大きめの芽をいくつか選んで収穫せずに残しておくと、それが夏には大きな木に成長しているので、畑もにぎやかになるんだよ。夏アスパラはその木の株周辺の地面から出てくる芽を収穫するんだ。

鵜澤正治さん
旭市でアスパラガスを栽培している鵜沢正治さんのハウスに来ました。

ハウスの中で育つアスパラガス
ハウスの中ではアスパラガスがニョキニョキと伸びています。

アスパラガスの赤ちゃん
まだ小さいアスパラガスの赤ちゃんです。

ミ)
春と夏では畑の様子が違うなんて不思議な野菜ですね。木が大きくなった後は、毎年アスパラガスが収穫できるのですか?

鵜)
木にも寿命があって、だいたい10年間くらいは毎年収穫できるよ。でも、10月頃から貯蔵根という太くて長い根に養分を蓄えて休眠するので、収穫が終わって年末になったら、大きく成長した木を刈り取ってしまうんだ。ほらここを掘ってみると白い根が広がっているのが見えるかな? 春アスパラは冬の間、ずっと養分を蓄えて、温かくなった頃にようやく芽を出すから、味も濃いし甘みも強く、一番美味しいんだよ。

ポキッと折ると甘くて、柔らかくて、水分がしたたります。

ミ)
アスパラガスは病気には強いのですか?

鵜)
今の時期はまだ本数も少ないし、木も大きくなっていないから、病気は少ないけれど、夏は高温になるから病気になりやすいね。アザミウマという害虫が出て芽を食べてしまったり、茎枯病という白い斑点が出てしまう病気にもなったりするよ。減農薬で栽培しているから、病気や害虫には悩まされるけれど、ハウスを開けて温度調整したりファンを回したり、葉が密集しないように適当に間隔をあけて風通しをよくするなど工夫しているよ。虫はこのホリバーと呼ばれるベタベタした粘着シールで捕るようにしているんだ。

ミ)
肥料はどうしているのですか?

鵜)
うちでは化学肥料は使わないので、籾殻と豚糞などから作った堆肥を入れ、肥料としては鶏糞や有機ペレットなども使っているよ。アスパラガスはこんなに細くてもたくさんの養分と水を必要とする野菜なんだよ。

鵜沢さんとホリバー
虫はホリバーと呼ばれる粘着シート(写真では黄色のシート)で駆除しています。

土の状態
化学肥料は使わず、籾殻など自然な肥料を使っています。

ミ)
無化学肥料や減農薬にこだわっているのは何かきっかけがあったのですか?

鵜)
なるべく農薬を使いたくないと思っていた時に、出荷先から、できるだけ安心して食べられるものを作ってほしいという要望があったことがきっかけかな。

白いアスパラの頭の部分
アスパラガスの芽の頭の部分は、緑色ではなく本当に白でした。グリーンもホワイトアスパラガスも同じ種類なんて、驚きです。

水がしたたるアスパラ
ポキッと折ると水がしたたってきました。

アスパラガスを試食する早川店長
そのままかじっても甘くて柔らかです。

ミ)
鵜澤さんが作っているのはグリーンアスパラですが、ホワイトアスパラとどう違うのでしょうか?

鵜)
ほらここを見てごらん。最初に出ている頭の部分は白いでしょう?これが光にあたって、だんだん色づいてグリーンアスパラになるんだよ。だからホワイトもグリーンも種類は同じアスパラガスなんだ。ホワイトアスパラは芽が出た後も何かで遮光して光合成させないで栽培したものなんだよ。栄養的にはグリーンアスパラの方が優れているんだ。

ミ)
アスパラガスにはオリゴ糖が含まれているそうですね。

鵜)
そうなんだよ。ちょっとこれをポキッと折って食べてみてごらん。とっても甘いから。

風子と早川店長は鵜澤さんのハウスの中から大きく育っているアスパラガスを選んで、そのままがぶりとかじってみました。

ミ)
ああ、本当だ。とっても甘いし柔らかいですねえ。それにこの茎の下の部分から水分がしたたり落ちてきます。すごいみずみずしさですねえ。

鵜)
うちのアスパラガスは茎の下の方まで柔らかいから、繊維質が口に残らず食べやすいんだ。新鮮なものは水分をたっぷり含んでいるんだけど、収穫された後は水分がどんどん減っていくし、繊維の部分も変化して硬くなるので、なるべく早く食べてほしいんだよね。

茎の下の方も甘いです。ぜひ丸ごと食べてください。

ミ)
特におすすめの食べ方はありますか?

鵜)
茹でて食べる人が多いけど、茹でるとビタミンCが流れちゃうから、電子レンジで加熱する方がいいんじゃないかな。うちでは天ぷらをおすすめしているよ。栄養分が流出せず丸ごと全部食べられるでしょ?あとは斜めに切って味噌汁なんかに入れると、汁ごと食べられるからいいんじゃないかな。

ミ)
穂先と茎の部分では味が違いますか?

鵜)
穂先の方が美味しそうに見えるんだけど、実は甘いのは茎の下の方なんだよ。でも、柔らかいのはやっぱり穂先の方だよね。

ミ)
アスパラガスを栽培するにあたって大変なことはどんなことでしょうか?

鵜)
地面からほんの30cmくらいの高さでしょ?とても小さくて細い野菜だから、腰をかがめて収穫しなくてはならない。その作業が大変かな。それに一つ一つが小さいから、たくさんの量にするまで時間がかかるしね。

ミ)
最後にミレーのお客様に何か一言お願い致します。

鵜)
芽が伸びてきたら、長さを測りながら、ハサミで一本一本切って収穫しています。大切に育てたアスパラガスなので、茎まで全部食べてほしいなあと思います。皆さんで美味しく食べてください。

作業を体験する早川店長
早川店長も収穫を体験しました。穂先よりも茎の下の方が甘いと鵜沢さんは言っていました。

作業中の鵜沢さん
腰をかがめての作業は、毎日毎日大変です。
アスパラガスのキッシュ ぜひお試しください
新鮮なアスパラガスを使ってキッシュを作りました。 ぜひ丸ごとお召し上がりください。
川端えい子(風子)

出始めのアスパラガスは畑の中にポツンポツンと点在しながら小さな芽を出しています。とても可愛らしいのですが、畑の中からそれを見つけながら収穫し束ねていくのは、本当に腰が折れる仕事だと思いました。今が一番美味しい若い芽のアスパラガス。一本一本じっくり味わって召し上がってくださいね。

取材者:川端 えい子(風子)
年月日:2008年3月24日
 
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