ミ)
舞茸の栽培工程を教えていただけますか?
細)
菌床栽培の場合、小さなビンで栽培します。このビンをかくはん室、接種室培養室、芽出し室、栽培室と工程ごとに5つの部屋に移動させていくのです。それぞれの部屋で温度や湿度もまったく違うので管理が大変なんですよ。実際にご案内しながら説明しましょう。
ミ)
それぞれに温度管理が違うなんて大変なのでしょうね。
細)
そうですね。キノコはとても温度や湿度にデリケートなんですよ。最初はかくはん室です。ここでナラのおが屑とふすまと水を合わせてビンにつめます。これが舞茸の床になるわけです。その後、ビンにフタをして102度で6時間蒸します。
ミ)
農薬を使っていないので高温で加熱して殺菌するのですね。
細)
そうですね。殺菌が終わって温度が下がった次の日の夕方、接種室に移動します。ここで舞茸の菌をビンの中に接種していくのです。この時、菌に雑菌が入らないように日中は紫外線、夜はオゾンを発生させて、舞茸の菌を守ります。
ミ)
本当にデリケートなんですねえ。
細)
それから培養室に移動します。温度は24度~26度、湿度は65~70%に保ち、20日くらい置いておきます。水蒸気で部屋の湿度を調整しているので霧がたちこめたようになっています。
ミ)
霧みたいに細かな水滴なので、キノコにも優しそうですね。水分補給にもなっているのでしょうか?
細)
そうです。キノコは水分がなければ育ちませんからね。その後は芽出し室に移動します。温度が20度~22度、湿度は85%、ここには1週間置いておきます。
ミ)
だんだん湿度が高くなっていくわけですね。日数ごとに温度も湿度も調整していくなんて大変なんですね。
細)
段階ごとにいろいろ細かい調整をするためには、どうしても機械の力が必要なのです。だから設備投資にすごくお金がかかったんですよ。この後は栽培室に移動し、温度は16度~18度、湿度は90%の部屋で9日から11日置いておきます。
ミ)
全工程で35~6日くらいかかるのですね。お部屋を移動しながら湿度と温度を細かく管理しているから元気のいい舞茸が育つのですね。
細)
でもその日程はあくまで標準なので、真冬と真夏はそれより1~2日遅くなったり、秋と春は3~4日早くなったりするのです。換気しながらやっていくので、外気温によっても成育が影響されるんですよ。
ミ)
でも菌床栽培だと一年中舞茸を育てられるのですよね?
細)
そうなんです。でも秋はやはりキノコの生育に適した気候のようで、菌床栽培と言っても秋が一番よく成長し、とてもおいしいのです。やっぱり秋が旬と言えるのではないでしょうか?
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