はつらつ舞茸 細野 清作さん
ミレーから車で30分ほど走った小見川町の田んぼの真ん中に細野さんの「細野まいたけ工房」は建っています。舞茸は免疫力を高める効果があるといわれているヘルシーなキノコ。風子も舞茸工場の取材は初めてだったので興味津々で取材に行ってきました。
「細野まいたけ工房」で、舞茸の生産者 細野清作さんにお話を伺いました。

 

ミレー風子)
こんにちは。田んぼと緑に囲まれたとてもいい環境ですね。舞茸はいつ頃から生産していらっしゃるのですか?

細野)
平成7年にオープンしたので、ちょうど10年になります。それまで私は養豚業を中心にお米と野菜も作っていました。でも当時、畜産業のし尿処理の規制が厳しくなってきたのと同時に、この辺りが下水道のモデル地区に指定され、し尿処理施設を新たに作らなければならなくなりました。どうせ資本を投資して新しく施設を作るなら、これからはもっと別の環境に優しい農業をしたいと思っていたので、思い切って養豚業を廃業し、舞茸工房を作ることにしたのです。

ミ)
養豚からキノコというのは、なかなか結びつかないお仕事のように思うのですが・・・・。

細野)
ずっと農業と畜産をやっていたので土地はあったのです。それで、その土地と豊富な地下水を生かして、農薬を使わずに何か栽培できないかなと思っていたのです。その時、たまたま農業新聞で舞茸を作っている会社のことを知って、実際に工場まで見学に行って、衛生的な栽培方法に共感し、自分でもぜひやってみたいと思ったのです。実はこの仕事を始めようと決めるまで、私はキノコのことは何も知らなかったんですよ。

ミ)
当時、細野さんはおいくつだったのですか?

細)
55歳です。みんなにもそんなことをするよりも老後の心配をしろと言われました。でもどうしても舞茸作りがやりたかったのです。それで養豚場の跡地にそのまま施設を建てました。

ミ)
私は舞茸の生産現場は初めてなので何も知らないのですが、舞茸は菌床で栽培しているのですか?

細)
そうです。薬剤殺菌などを行わない菌床で作ってます。天然の舞茸は、昔、東北地方の山奥で、舞茸を見つけた人は舞い上がって喜んだ事から「舞茸」と名づけられたそうですよ。

 

 

生産物:舞茸
生産地:千葉県香取郡小見川町

 

細野清作さん
舞茸の生産者、細野清作さんにお話を伺いました。

 

細野まいたけ工房からみえる田んぼ
「細野まいたけ工房」は田んぼの真ん中にありました。

 

細野まいたけ工房
養豚場の跡地に、舞茸工場を建て直したそうです。55歳の挑戦だったそうです。

 

湿度と温度を細かく管理して元気のいい舞茸を育てます。

 

ミ)
舞茸の栽培工程を教えていただけますか?

細)
菌床栽培の場合、小さなビンで栽培します。このビンをかくはん室、接種室培養室、芽出し室、栽培室と工程ごとに5つの部屋に移動させていくのです。それぞれの部屋で温度や湿度もまったく違うので管理が大変なんですよ。実際にご案内しながら説明しましょう。

ミ)
それぞれに温度管理が違うなんて大変なのでしょうね。

細)
そうですね。キノコはとても温度や湿度にデリケートなんですよ。最初はかくはん室です。ここでナラのおが屑とふすまと水を合わせてビンにつめます。これが舞茸の床になるわけです。その後、ビンにフタをして102度で6時間蒸します。

ミ)
農薬を使っていないので高温で加熱して殺菌するのですね。

細)
そうですね。殺菌が終わって温度が下がった次の日の夕方、接種室に移動します。ここで舞茸の菌をビンの中に接種していくのです。この時、菌に雑菌が入らないように日中は紫外線、夜はオゾンを発生させて、舞茸の菌を守ります。

ミ)
本当にデリケートなんですねえ。

細)
それから培養室に移動します。温度は24度~26度、湿度は65~70%に保ち、20日くらい置いておきます。水蒸気で部屋の湿度を調整しているので霧がたちこめたようになっています。

ミ)
霧みたいに細かな水滴なので、キノコにも優しそうですね。水分補給にもなっているのでしょうか?

細)
そうです。キノコは水分がなければ育ちませんからね。その後は芽出し室に移動します。温度が20度~22度、湿度は85%、ここには1週間置いておきます。

ミ)
だんだん湿度が高くなっていくわけですね。日数ごとに温度も湿度も調整していくなんて大変なんですね。

細)
段階ごとにいろいろ細かい調整をするためには、どうしても機械の力が必要なのです。だから設備投資にすごくお金がかかったんですよ。この後は栽培室に移動し、温度は16度~18度、湿度は90%の部屋で9日から11日置いておきます。

ミ)
全工程で35~6日くらいかかるのですね。お部屋を移動しながら湿度と温度を細かく管理しているから元気のいい舞茸が育つのですね。

細)
でもその日程はあくまで標準なので、真冬と真夏はそれより1~2日遅くなったり、秋と春は3~4日早くなったりするのです。換気しながらやっていくので、外気温によっても成育が影響されるんですよ。

ミ)
でも菌床栽培だと一年中舞茸を育てられるのですよね?

細)
そうなんです。でも秋はやはりキノコの生育に適した気候のようで、菌床栽培と言っても秋が一番よく成長し、とてもおいしいのです。やっぱり秋が旬と言えるのではないでしょうか?

 

 

菌床栽培用のビン
舞茸は、菌床栽培の場合、このようなビンで育てます。

 

かくはん室
かくはん室では、舞茸の床を作ります。

 

ナラのおが屑とふすまなど
ナラのおが屑やふすまなどが舞茸の床になります。

 

接種室
ビンの殺菌をして、その後舞茸の菌をビンの中に接種します。

 

培養室
培養室は、水蒸気で湿度を調整しているので、霧がたちこめたようになっています。

 

ビンの中で成長する舞茸
ビンの中で舞茸がだんだん成長してきました。

 

 

 

香りがよくて美味しい、そしてヘルシーな舞茸です。

 

ミ)
舞茸の栽培はどんなところが大変ですか?

細)
舞茸がまだ自分の力で育つ前に、雑菌の方が繁殖してしまった場合、舞茸は育たなくなってしまうんです。そういう衛生管理がとても大変ですね。だから私は朝から夜までずっと舞茸の部屋を見て歩いています。

ミ)
温度管理などは機械でできても、最後の部分は人間の目で管理する必要があるのですね。

細)
そうなんですよ。工程は全部機械化されていますが、ほんの小さな原因からうまく育たない場合もあります。いくら機械化しても様子を見たりするのは結局のところ人間なんですね。それに植えつけた菌が全部、舞茸になってくれるといいのですが、100%育つということはなくて、まだまだ失敗することもあったりするんですよ。

ミ)
本当に大変なお仕事ですね。

細)
はい。この工場を作って10年、私は一日も休んだことがありません。旅行なんてどこにも行っていません。絶えず舞茸の様子を見ていますが、菌の世界は不思議なことがいっぱいあってまだまだ勉強中です。

ミ)
ミレーのお客様にお伝えしたいことはありますか?

細)
最近、舞茸はガンの抑制成分が含まれているとも言われています。とにかく免疫力を高め薬効があるヘルシーなキノコです。天麩羅にしても、炊き込みご飯にしても美味しくって香りがいいですから、ぜひ食べてみてくださいね。

ミ)
細野さんのところの舞茸は、本当にピンピンしていてツヤもよくって元気!とっても美味しそう!帰ったら早速、舞茸ご飯を作りますね。どうもありがとうございました。

取材:2005年10月17日

 

 

とれたての舞茸
収穫直後の舞茸です。

 

ラッピングの様子
菌床栽培だと、一年中舞茸を育てられるものの、それでも秋が一番よく成長し、とても美味しいそうです。

 

ラッピングされた舞茸
「頑固一徹 はつらつ舞茸」と書かれています。頑固に無農薬に徹しています。

 

ぜひお試しください
香りがよくて、美味しい舞茸をぜひお召し上がりください。

 

 

 
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