山武市小山和典さん

九十九里海岸に面した山武市は、成東町、山武町、蓮沼村、松尾町の4町村が合併し、昨年誕生しました。今回の取材先、小山さんのハウスがある旧成東町は、温暖な気候を利用して、いちごやメロンなどの果物がたくさん作られています。そして何より素晴らしいのは成東観光苺組合全体が、農林水産省の「エコファーマー」の認定を取得し、安心して食べられるいちごを栽培しているということです。「エコファーマー」とは、「持続性の高い農業生産方式の導入に関する計画」を知事に提出して、認定を受けた農業者の認定制度のことをいいます。今回、ご紹介します小山さんはその中のお一人です。

山武市でいちごを育てている、小山和典さんにお話を伺いました。
小山和典さん
山武市の小山和典さんです。あまいイチゴの育つハウスの中を案内していただきました。

作業中の小山さん
安心と安全なものを作りたい一心から、減農薬で作り始めました。

ミレー風子)
こんにちは~。初めまして。今回ミレーでも初めていちごを取り扱わせて頂く事になったので、私もとても楽しみにしているんですよ。いちごの栽培方法など何も知らないので、いろいろお話を聞かせてくださいね。

小山)
うちのいちご園は12月上旬から5月のゴールデンウィーク明けくらいまで開園しています。その間はずっといちごが収穫できるんですよ。それ以外の季節は、ハウスでトマトやメロンを作っています。

ミ)
いちご農園を始めたきっかけを教えていただけますか?

小)
いちごは平成13年の暮れから作り始めました。農家として経営の安定を目指して、40歳を過ぎてからのスタートだったので、当初は周りからも心配されましたが、近くにいる農業士の指導を受けて、勉強しながら、毎年少しずつ面積を増やしてきました。それまではメロンの直売所の仕事が中心でした。直売所では、お客さんと直接会話しながら野菜や果物を販売するでしょ?お客さんと顔の見える関係ができるので、安心・安全なものを作りたいという気持ちがとても強くなってきたんですよ。それで、いちご作りを始める時も、できる限り農薬や化学肥料を使わずに作れたらいいなあと思ったんです。

ミ)
甘くて果肉の柔らかいいちごを減農薬で栽培するのは、ずいぶん難しい事なのではありませんか?

小)
そうですね。いちごを減農薬、減化学肥料で栽培するのは大変な事ですが、ハウスの外にネットをもう一つ張って虫を防除したり、ハウスの中に虫を捕まえるための粘着テープを設置したりしています。またアブラ虫やダニなどの害虫駆除には、その天敵となる小さな虫を放つなどいろいろ工夫しています。

直売所
併設の直売所では、採れたてのいちごの出荷作業が行われています。

ミ)
土作りにも、いちごに合わせた工夫があるのでしょうか?

小)
いちごの場合、家畜の糞などから作る堆肥だと窒素分が高すぎるので、うちでは籾殻とオカラで作った自家製の堆肥を、定植前の8月に畑の中に入れています。肥料の方は市販の有機肥料を定期的に入れています。

たくさんのミツバチがハウスのなかを飛んでいて受粉を手伝います。
採れたてのいちご
いちごの苗は9月に定植しています。赤い実がなるまで時間がかかります。

ミ)
いちごの栽培方法についても教えていただきたいのですが、いちごの苗はいつ頃、植えるのでしょうか?

小)
苗の定植は9月なのですが、その前の年の12月頃から親苗を育苗ハウスで 育て、そこからランナー(蔓)を伸ばして行きます。それに根っこが出てきたら、ポットの中に入れて新しい苗として育てていきます。こうして一つの親苗から蔓を次々に分けて、定植させる苗を育てていくんです。

ミ)
定植させてからはどのような作業があるのですか?

小)
最初は多くの水分が必要なので、毎日2回くらい水やりをします。その後、寒くなる前にマルチ(ビニール製の細長いシート)を敷きます。本当はマルチを敷いてから定植する方が作業はしやすいのですが、9月頃だと地温が高すぎるので、涼しくなるのを待ってそれからマルチを敷いています。定植後にマルチを敷くのはとても手間がかかりますね。

ミ)
ミツバチがハウスの中を飛んでいるようですが・・・。

小)
マルチを敷いた後、11月後半になって花が咲き始めると、ミツバチをハウスの中に放って、受粉をしてもらうんです。これはシーズン中ずっと続くので、今でもハウスの中にはミツバチが飛んでいるんですよ。

ミ)
このハウスの中には、どのくらいのミツバチが飛んでいるのでしょうか?

小)
巣箱一つに6000匹入っているのですが、それを二箱、放っています。

ミ)
美味しいいちごを作るためには追肥も欠かせないそうですね。

小)
そうですね。2週間に一回は必ず肥料を入れています。また苗が育ってきたら水やりを控え、温度が上がりすぎると味が落ちるので、ハウス内の換気に気をつけ風通しをよくして育てます。

ミ)
いちごは暖かい方が美味しくできるような気がしていたのですが、温度が高すぎるのもよくないのですね。

小)
もちろん寒すぎるのもよくないので、ハウスはボイラーで加温しています。いちごを育てるための温度は6度から28度までと、かなり開きがありますが、この寒暖の差がいちごの糖度を高めていくのです。ここ成東海岸の周辺は、温暖な場所としても知られていますが、朝晩の気温差はかなりあるんですよ。

ミツバチ
ミツバチも受粉の手伝いに大忙しです。


ハウスと煙突
ハウスはボイラーで加熱し温度を保ちます。
弾けるような美味しさ。安心、安全ないちごです。
いちごジャム
直売所にはいちごのジャムも売っています。安全素材なので安心です。


いちごのチョコレートケーキ
小山さんのいちごをちりばめて、いちごのチョコレートケーキを作りました。自然なあまさが絶妙です。
ミ)
栽培しているいちごの種類もいろいろあるのですか?

小)
一応、5種類作っていますが、ミレーには人気の高い「とちおとめ」と「さちのか」をお届けしようと思っています。両方とも甘くてみずみずしくて、とても美味しいいちごなんですよ。

ミ)
いちごは病気にも弱いのでしょうか?

小)
そうですね。一番、多いのはウドンコ病と呼ばれるものです。実の方にまで影響を与えてしまうので、細菌性の病気は実がなる前に完全に防除しておこうと思って、いつもハウスの中を見回っています。

ミ)
小山さんの農園ではいちご狩りができるいちご園になっていますが、実際にいちごが実るまでには、いろいろな手間がかかっているのですね。

小)
普通だったらいちご狩りが始まったら忙しくなると思われていますが、ここまでくれば、もう一段落という感じで、実際にはいちご狩りが始まってからの方がいくらか楽だなあと思うくらいですよ。

ミ)
お味の方はいかがでしょうか?

小)
すごく甘くてみずみずしくて水分たっぷり!弾けるような美味しさですね。よく、いちごにコンデンスミルクを付けて食べたいという人がいますが。うちのいちごは甘いからそんなもの無くても美味しく食べられますよ。

ミ)
最後にミレーのお客様に一言お願いできますか?

小)
安心、安全をないちごを目指して、大事に丁寧に育ててきました。とっても甘くて美味しいいちごです。よかったら食べてくださいね。

小山さんのいちご
みずみずしくて、弾ける美味しさ。ぜひお召上がりください。
風子 口に入れた瞬間、ジューシーな果汁が広がって、いちごの甘酸っぱい香りが楽しめます。一つ一つ手で摘んで丁寧に箱詰めされているのでピカピカ光ってます。とびっきり甘くて美味しい小山さんのいちご。ぜひお試しくださいね。
取材者:川端 えい子(風子)
年月日:2007年1月18日
 
お客様の声
 
tyjyk様(2010年01月10日 22時20分)
いい記事がのっていてとても勉強に役立ちました・ありがとうございました・


 
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