五木田さんの多古米

先週の牧場梨園の佐藤一徳さんの取材もそうだったのですが、今回の五木田さんも、風子がメルマガを書くようになって2回目の取材となりました。1年ぶりにお話を伺えるので、はりきって行ってきましたよ~。

 

今秋も、五木田さんの多古米はおいしく実っています。

 

ミレー風子)
こんにちは。1年ぶりですね。最初に田んぼの写真を撮らせていただいていいですか?

五木田)
いいよ。今、精米しているところだから、質問はちょっと待っててね。うちではお客様にできるだけおいしいお米を食べていただけるようにと、いつも注文を受けてから精米しているんだよ。

ミ)
この真ん中にある機械も精米機なんですか?

五)
これはね「色彩選別機」と言って、精米した後のお米の中に混じっている黒い色のお米をはね出していく機械なんだよ。虫にやられて色が黒くなってしまったお米が中に入らないようにこれで選別していくんだ。

ミ)
こういう機械で選別しているから五木田さんのお米はキレイなんですね。精米しただけだと、そういうお米も一緒になってしまいますものね。ところでもうすぐ稲刈りですが今年のお米はどうですか?

五)
まあ、田んぼに行って見てみてよ。今年はとてもいいんじゃないかな。去年は夏が暑すぎたから、高温障害と言って白っぽくなってしまうお米も少しあったけれど、今年は雨も適量だし気温もまあこの時期にしては暑いけど、もう収穫だからね。きっといいお米になると思うよ。

二人で五木田さんのお宅から田んぼに移動してお話を伺いました。

ミ)
わあ、見事に実っていますね~。稲刈り前の稲穂が頭を垂れている姿は本当に美しいですね。今年はいつ頃から稲刈りが始まるのですか?

五)
9月の2週目くらいから始めようと思っているんだ。でも雨が降ってしまうと田んぼがぬかるんでコンバイン(稲刈り機械)が田んぼに入れないんだ。天気が順調ならミレーには9月11日くらいから出せる予定なんだけど、台風の影響で雨が降りそうなんだよなぁ・・・。

ミ)
今年は既に2回も台風が千葉県を直撃しましたが、お米は大丈夫でしたか?

五)
風にやられて外側に植えられているものが、ちょっと倒れてしまったけれどそれも手で起こしていけば大丈夫だし、今回はたいした被害がなくてよかったよ。

ミ)
今年のお米になるこの稲は、いつ頃に田植えをしたものなのですか?

五)
今年は4月30日から5月6日まで田植えをしていたんだ。今年の5月は結構寒い日が続いて遅霜がおりたりもしたけど、どうにか大丈夫だったよ。

ミ)
でも万が一、田植えが終わってから強い霜がおりたら、植えたばかりの稲が全滅してしまうということもあるんですよね。そういう時はまた苗作りからやり直しをするのでしょうか?

五)
その時はそういうことになるかもしれないね。でも今までずっとお米を作ってきたけど一度も遅霜でやられたということはないから、たぶん大丈夫なんじゃないかな。その頃の霜は真冬のような強い霜ではないからね。

 

 

生産物:多古米
生産地:千葉県多古町

 

五木田さん
ミレーでは多古米と言えば、五木田 繁さんといわれるくらいの評判です。

 

精米機
できるだけおいしいお米を食べていただけるように、注文を受けてから精米するそうです。

 

色彩選別機
色彩選別機です。精米した後、お米の中に混じっている黒い色のお米をはね出していく機械です。

 

田んぼに出ました
五木田さんと田んぼを見にいきました。

 

美味しさの秘訣は、土質の良さや有機肥料や植物性の堆肥です。

 

ミ)
以前、稲の苗を作るには20日くらいかかるとお聞きしたのですが、もし遅霜の被害を受けてしまった場合、それから改めて苗作りをしたら、稲刈りがすごく遅れてしまいますね。実は私、去年お話を伺って「ちびょう」というものが、遅れて植えた苗「遅苗」だと勘違いしてしまったのですが・・・。

五)
「ちびょう」は幼稚園の「稚」と書くんだよ。田植え用の苗は「稚苗」
「中苗」「成苗」など生育状態によって呼び名が違うんだ。その中でも一番若いものを「稚苗」と言うんだよ。発芽して20~25日目くらいで、高さは13~15センチくらいかな。その頃に植えると、田んぼに「活着(かっちゃく)」しやすいんだよ。「活着」というのは稲の根っこが土につくことを言うんだよ。

ミ)
五木田さんはその「稚苗」の段階で田植えをしているのですね。

五)
そうだね。植えたときは3本から5本だった苗が、穂が出る頃には1株あたり30本以上になるんだからすごいよね。

ミ)
数あるお米の中でも、五木田さんの多古米は本当に美味しいと言われていてミレーでも大人気ですよね。どうしてこんなに美味しいんでしょうか?

五)
田んぼの土質がいいんだろうね。砂地ではなくミネラル分の多い粘土質の土だからね。

ミ)
五木田さんの田んぼには、どんな堆肥と肥料を使っているのですか?

五)
堆肥は稲刈りをした後の稲ワラをそのままにしておいて、1月になったら精米の時に出る糠を加えて耕運(プラウ)するんだ。肥料は代かき前に有機質のものを入れてロータリーで耕運していく。化学肥料を使わずに有機肥料や植物性の堆肥だけで作っているのも味が良い理由なんだと思うよ。

ミ)
堆肥や肥料は機械で田んぼにうなっていくんですよね。

五)
あ、その言葉もね、正確に言うと「うなう」って言うんだよ。それに「うなう」の本当の意味は、万農鍬(まんのうぐわ)などの道具を使って人間が手で行う作業のことを言うんだよ。昔から農業をやっている人は、機械でやるものは「耕運する」と言っているよ。

ミ)
そうだったのですね。農業用語は、農業をしたことのない人間にとっては馴染みのない言葉が多いので、正しく使うのが難しいですね。

五)
大丈夫だよ。ちゃんとチェックしてあげるから(笑)。原稿、書いたら送ってよ。

ミ)
はーい。わかりました~。それでは改めて多古米の美味しさについてお聞きしたいのですが。

 

 

稲穂
稲穂が重そうに頭をたらしています。

 

あぜ道
一面の黄金色です。

 

稲の実
今年は豊作だそうです。

 

 

ほのかな香りと甘さ、ほどよい粘りのあるおいしいお米です。

 

五)
このあたりで収穫されているコシヒカリのことを総称して「多古米」と呼んでいるんだ。粒はやや小さめだけど、ほのかな香りと甘さ、ほどよい粘りのあるおいしいお米なんだよ。「全国自主米品評会」で食味日本一になったこともあるし、皇室献上米にもなっているんだよ。

ミ)
ツヤツヤしていて色も本当にキレイですよね。炊き立てご飯なんてムチっとしていてピッカピカですものね~。

五)
お米の粘りはアミロースというでんぷんが少ないほど強くなるんだ。多古米はこのアミロースが少ないんだよ。それと、タンパク質も少ない方が粘りと甘みが強くなるらしいんだ。

ミ)
減農薬で作るために、稲と稲の間隔を慣行栽培よりあけて植えているとお聞きしましたが、そういうことも生育や味に影響するのでしょうか?

五)
そうだねえ。やっぱり密集してたくさん植えてしまうと、風と光が充分に行き渡らないでしょう? 普通、1坪に60株植えるとしたら、うちは45株くらいに調整して植えているんだよ。土に負担をかけたくないし、それぞれの苗が充分に成長してほしいなあと思っているのでね。

ミ)
草や虫は相変わらず多いのでしょうか?

五)
どうしても有機栽培の場合はそうなってしまうよね。でも最近、土がずいぶん力をつけてきたように思うよ。草は相変わらず生えてくるけれど、カメムシなどの発生はちょっと減ってきたみたいなんだ。

ミ)
あ、この看板は千葉エコ農産物認定ですね。申請されたのですか?

五)
今年からね。これを取得しておくと産直で販売する時にもキチンとした表示ができるからね。

ミ)
ミレーのお客様の間では「五木田さんの多古米は美味しい」と定評があるので、こういう認定はあってもなくても関係ないという感じがしますが、一般の方にとっては一つの目安になりますものね。五木田さんの新米をミレーのお客様はとても待ち遠しくしていらっしゃると思いますよ。

五)
お客様に喜んで食べていただけて、本当に有難いねえ。自分でキチンと作っているお米をおいしく食べてくれるお客様がいるのはとても嬉しいよ。

ミ)
最後に何か一言ありますか?

五)
もう毎年同じだよ。うちの米は美味しいからね。それをまた今年もたくさん食べていただけたらと思っています。

ミ)
どうもありがとうございました。また来年、お邪魔しますね。五木田さんはとってもお若いので、まだまだ元気でお米作りができると思いますが、どうぞお体に気をつけて、これからも美味しいお米をたくさん作ってくださいね~!

取材をしたのは8月末だったので、稲刈りはまだでしたが、みなさんにこのメルマガをお届けする頃は五木田さんも稲刈りの真っ最中でしょう。もうすぐお待ちかねの新米です。お楽しみに~!

取材:2005年8月28日

 

 

多古米のパッケージ
「全国自主米品評会」で日本一になるなど、実績十分のお米です。

 

エコ農産物認定の看板
千葉エコ農産物認定の看板が立っています。

 

ぜひお召しあがりください
新米はもうすぐです。ぜひご賞味ください。

 

盛り付け例
甘くて、ほどよい粘りが、食欲の秋にぴったりです。

 

 
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