風)
でもセイロってすごいですね。重ねて蒸せば、順番にかなりの量ができますよね。ただの蒸し器だと何度も入れなおさなければならないし、こうはいきませんね。
吉)
セイロはやはり蒸しあがりがふっくらとおいしいんですよ。それに1枚で4升(8キロ)蒸せるので、10段だと80キロになりますよね。この方法だと一人でも5時間あれば10俵分のお餅が作れるんですよ。もちろん切断や梱包の作業は別ですが、お餅をつくだけだったら、それくらいの量ができるんです。
風)
えーすごい量!! 10俵分のお餅なんて想像できないですね。でもそれも吉岡さんの作業が熟練しているからできることなのでしょうね。この後、つきあがったお餅はすぐに食べられるんですか?
吉)
丸餅の場合、これを丸くしてすぐに食べられるのですが、うちではこれを常温で販売できるようにするため、もう一工程があります。お餅をトレイに広げて平らにするため鉄板を置き、冷蔵庫で冷やしてから裁断し、袋詰めしているのです。
風)
すぐ食べないとなるとお餅はカビやすいので心配ですね。
吉)
そうですね。防腐剤などを入れていないので、冷蔵してから切断し、袋に詰める時はとても慎重になります。切断機など全てアルコールで消毒し、手袋も2重にして、雑菌がつかないように気をつかっています。包装は真空パックにしているので安心です。
風)
吉岡さんは材料であるお米もこだわっていらっしゃるとお聞きしましたが・・・。
吉)
お米は砂地ではおいしくできないんです。だから山間部の粘土質の強い地域で作られている減農薬米を使っています。やはり原材料がよくないといくら工夫してもおいしいお餅は作れませんからね。ヒメノモチという品種ですが、のびのいいおいしいもち米です。
風)
古代米を使った黒いお餅や、雑穀を入れたアワ餅やキビ餅もお作りになっているのですよね。
吉)
黒米は滋養があるお米だということで今、とってもブームですよね。でも黒米100%だと中々お餅にならないんですよ。だからうちでは黒米を3分づきに精米し、もち米の25%の量を入れて一緒に蒸しています。色素の色を出すために黒米をひいて粉にしたものも少し加えています。アワ餅やキビ餅などはもち米の中に3割ほど入れて、もち米と一緒に蒸してからついています。
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