餅

今回はちょっと遠出をして外房の一宮町に出かけてきました。三楽製菓さんと言ってもお菓子屋さんではなく、おいしいお餅作り40年の黄金餅本舗。もちろん材料にもこだわりがあり、もち米も国産の減農薬米です。お餅作りの大ベテラン、代表の吉岡正隆さんにお話を伺ってきました。ちょっと涼しくなったら、久しぶりに磯辺巻きなんていかがですか?

 

餅作り40年の三楽製菓さんにお話を伺いました。

ミレー風子)
こんにちは。私はお餅が大好きなので楽しみにしてきました。さっそくですがどのようにお作りになっているのか教えていただけますか?

吉岡さん)
まずもち米は洗って7時間、冷蔵庫で浸水しておきます。水も特別な良いお水を使っています。もち米を蒸す時も、うちでは昔ながらのセイロを使っています。約20分なのですが、セイロはおいしく蒸せるし、10段まで積み上げられるんですよ。それにこうしてセイロの四隅を囲む鉄枠を作っておくと、上の段がスイッチ一つで持ち上がり、蒸しあがった下の段のセイロから順番に途中でも引き出していけるんです。

風)
面白い機械ですね。四角いセイロの角に出っ張りがある意味がこれでわかりました。
ところでコンロの上に何かおいてありますが、これは何ですか?

吉)
遠赤外線セラミックです。これを火の上に置くと炭火で蒸したような効果があり、遠火でもよく火が通り蒸しあがりもおいしくなると言われています。お水へのこだわりもセラミックの導入も私としては少しでもおいしいお餅を作りたいという一心で行っているのです。

風)
蒸かし終わったらいよいよお餅をつくんですね。

吉)
ただ火の通ったもち米をすぐにつくと、ベチャベチャのお餅になってしまうので、ここに並べ7、8分、広げて蒸らしておくんです。それから臼の中に入れます。これは餅つき機なのですが昔ながらの杵つきの機械なので、実際に臼でついたものと同じ仕上がりになるんですよ。よくのびておいしいお餅につきあがります。

風)
作っていらっしゃる様子をお聞きしていると、蒸すのと冷ますのと、つく作業を機械の操作をしながら同時並行でやっていらっしゃるようですが・・・。

吉)
そうですね。この作業は流れ作業的に一人でやっています。もう長年やっていて作業工程がすっかり体に馴染んでいるので私は一人でできますが、機械が動いている間は気が抜けませんね。

生産物:餅
所在地:千葉県一宮町

代表の吉岡正隆さん
お餅作りの大ベテラン、代表の吉岡正隆さんです。

 

工場全景
工場の中にはたくさんの箱と、もちのパッケージがありました。

 

バケツ
バケツやいろいろな機械があります。

 

杵と臼
もちは杵と臼の機械でついています。

 

昔ながらのせいろと杵つきで作っています。

風)
でもセイロってすごいですね。重ねて蒸せば、順番にかなりの量ができますよね。ただの蒸し器だと何度も入れなおさなければならないし、こうはいきませんね。

吉)
セイロはやはり蒸しあがりがふっくらとおいしいんですよ。それに1枚で4升(8キロ)蒸せるので、10段だと80キロになりますよね。この方法だと一人でも5時間あれば10俵分のお餅が作れるんですよ。もちろん切断や梱包の作業は別ですが、お餅をつくだけだったら、それくらいの量ができるんです。

風)
えーすごい量!! 10俵分のお餅なんて想像できないですね。でもそれも吉岡さんの作業が熟練しているからできることなのでしょうね。この後、つきあがったお餅はすぐに食べられるんですか?

吉)
丸餅の場合、これを丸くしてすぐに食べられるのですが、うちではこれを常温で販売できるようにするため、もう一工程があります。お餅をトレイに広げて平らにするため鉄板を置き、冷蔵庫で冷やしてから裁断し、袋詰めしているのです。

風)
すぐ食べないとなるとお餅はカビやすいので心配ですね。

吉)
そうですね。防腐剤などを入れていないので、冷蔵してから切断し、袋に詰める時はとても慎重になります。切断機など全てアルコールで消毒し、手袋も2重にして、雑菌がつかないように気をつかっています。包装は真空パックにしているので安心です。

風)
吉岡さんは材料であるお米もこだわっていらっしゃるとお聞きしましたが・・・。

吉)
お米は砂地ではおいしくできないんです。だから山間部の粘土質の強い地域で作られている減農薬米を使っています。やはり原材料がよくないといくら工夫してもおいしいお餅は作れませんからね。ヒメノモチという品種ですが、のびのいいおいしいもち米です。

風)
古代米を使った黒いお餅や、雑穀を入れたアワ餅やキビ餅もお作りになっているのですよね。

吉)
黒米は滋養があるお米だということで今、とってもブームですよね。でも黒米100%だと中々お餅にならないんですよ。だからうちでは黒米を3分づきに精米し、もち米の25%の量を入れて一緒に蒸しています。色素の色を出すために黒米をひいて粉にしたものも少し加えています。アワ餅やキビ餅などはもち米の中に3割ほど入れて、もち米と一緒に蒸してからついています。

 

 

杵と臼のアップ
近くで見ると、本物の杵と臼と仕組みも形も同じです。

 

ついた餅を出すところ
ついたもちを冷やします。

 

トレーの上にもちを広げます。
もちはトレーの上に広げて冷やします。

 

もちを裁断します。
もちを裁断しているところです。

 

もち米も雑穀も国産を使っています。

風)
雑穀も国産のものを使っていらっしゃるのですか?

吉)
アワは熊本産、キビは岡山産のものを使っています。雑穀は本当は作りやすいものだから、国内でもけっこう栽培すればできるんですよね。でもスーパーや健康食品店などで売られているものは中国産が多いですね。

風)
国産のものだけでお作りになろうとすると材料が割高になり大変ですよね。でもその分、私たちは安心していただけるので嬉しいですが。こちらのおいしそうな生かき餅セットというのは何が入っているのですか?

吉)
黒ゴマ餅と青ノリ餅と黒豆餅の3種類ですね。薄くスライスしてあるので、軽く焼いて、できたらそのまま召し上がって下さい。ほんのりとした塩味がついていますので。

風)
ところでどの商品にも酒精というのが0.3%入っているのですが、これは何ですか?

吉)
食品用のアルコールのことです。お餅は雑菌が繁殖しやすいので、つきたてをすぐに食べるのでない限り、何も入れずに作るのはちょっとこわいのです。ただこの酒精というのは焼いたり茹でたりすると蒸発してしまうものなのです。だから召し上がる時にはほぼ消えてしまうので、これだけは使わせていただいています。

風)
それにしてもみんなおいしそうなお餅なので、食べるのがとっても楽しみです。これから新米が届き、おいしいお餅がどんどん登場しますね。夏の間はお餅はちょっと・・・と思いますが、涼しくなるとお餅を食べたくなるから不思議ですね。きっと日本人ってお餅が好きなんでしょうね。

吉)
実際に餅屋というのは夏は開店休業状態なんですよ。その分、秋から年始まではとても大変ですが。この工場にも年末ともなると20人からのお手伝いの人が入りますからね。私の代になってからはまだ30年ですが、それでもお餅一筋、昔ながらの方法で自信を持ってお作りしているので、どうぞみなさん召し上がって下さいね。


どうもありがとうございました。いただいた生かき餅セットは青ノリと黒ゴマと黒豆の3種類入り。薄くスライスされているので、オーブントースターでゆっくりとひっくり返しながら焼きました。ほんのりとした塩味で、アツアツをそのまま食べたら、なんともなつかしい味がして、とってもおいしかったです。
小さい頃、祖母と火鉢を囲んでお餅を焼いたことが急に思い出され、二重になつかしくなりました。
みなさんもぜひおいしいお餅を召し上がって下さいね。

取材:2004年9月1日

 

古代米
雑穀を使ったもちもあります。これは黒米(古代米)。

 

黒豆
黒豆です。

 

きび
きびです。

 

よもぎ
よもぎです。

 

生かきもちセット
生かきもちセットの3種類のもちです。

 

ぜひご賞味ください。
もち米も雑穀も国産を使っています。ぜひご賞味ください。

 

 
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