五)
何だか雨が降りそうだったからさ、早めに始めたんだよ。雨の時はやらないからね。
風子は、五木田さんの作業の邪魔にならないように気をつけながら写真を撮ろうと、納屋の前を見ると、既に種まき機がセットされていて、種まきの終わった黒いトレイが脇にたくさん積んでありました。機械にトレイを入れるのが五木田さん、種まきの終わったトレイを積んでいくのが奥さんという役割分担です。
ミ)
もうかなり作業が進んでいますね。全部で何枚くらいのトレイに種を蒔くのですか?
五)
全部で2000枚くらいかな。1回に500枚くらいずつ、4回に分けて種まきをするんだよ。田植えのときは、一反歩あたりトレイ18枚ほどの稲を植えるんだよ。
ミ)
五木田さんがこちらからトレイを入れた後、機械の中ではどういう順番で種まきが行われているのか教えてください。
五)
まず、苗床になる繊維質のマットをトレイに敷いて、それを機械の上に置くでしょ。次に上から水が出てきて、その後に種が1枚あたり180g出てきて、最後に土がかけられるんだ。水も種も土も量は調整できるよ。トレイを入れたら、機械の中のベルトコンベアに乗って、種まきが終わったトレイが向こうに出てくるというわけ。それを奥さんが受け取って並べていくんだ。
ミ)
実は私、昨年、芝山米の斉藤さんのお宅に種まきの取材に行くまでは、お米の種まきってどうやってやるのか想像がつかず、田んぼに直接、種を蒔くのかと思っていたくらいなんです。まさか機械で自動的に行えるなんて、考えてもみなかったんですよ。
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