豆腐

まさかこんな近くにこんなにいいお豆腐工場があったなんて、ホントにびっくりの取材でした。おかげさま農場の出荷場の隣りにある丸和食品のお豆腐工場。工場長である高城さんと長塚課長にいろいろお話を伺いながら、こだわりのお豆腐作りの現場をしっかりのぞいてきました。

 

お豆腐工場にやってきました。

ミ)
おかげさま農場はミレーでもとてもお世話になっているんですよ。その隣りにお豆腐工場があったなんで驚きです。いつからここで作っているのですか?

長)
丸和食品自体は昭和52年創業で東京工場の方が先にありました。この大栄町の成田工場は平成2年に建てられたんですよ。ではさっそくですが、工場の中をご案内しましょう。工場に入る前にまずこの白衣を着て下さいね。それで頭にこのネットをかぶってから帽子をかぶります。髪の毛は出さないようにしてマスクもかけてください。

長塚さんに言われたとおり、店長と風子は白衣を身につけ、工場の中を案内していただくことになりました。入り口では靴を履き替え、粘着ローラーで毛髪を除去し、石けんをつけて手洗いし消毒スプレーをかけてからの入場。まるで病院の集中治療室に入るような、徹底した衛生管理です。なんか早川店長のいでたちがあやしいなあ・・・・。

高)
まずここが大豆の保存してある場所です。袋にも書いてあるとおり、新潟産のエンレイや秋田産のリュウホウ、山形産のスズユタカなど国産の丸大豆を使っています。もちろん国産なので遺伝子組み換えではない大豆です。いろいろな産地の大豆があるのは、天災などがあった時、産地が一箇所だと収穫に打撃を受けてしまうので、何ヶ所かに分散して契約栽培をしてもらっているからです。

ミレー早川)
今日はお豆腐を作る工程についても教えていただきたいのですが・・・。

高)
そうですね。さっそく機械のご説明をしていきましょう。これは浸漬層です。16℃の井戸水で洗豆してから「浸漬」と言って、大豆を水につけておきます。これは季節によって時間が違うんですよ。冬場の洗浄は外気温が低いから21時間くらいかかる時もあります。水をよく含んだかどうかは豆をつぶして割って状態をみて確認しています。

ミ)
あ、あそこから随分泡のようなものがあふれていますが、あれは何ですか?

高)
あの機械によって大豆が粉砕されているのです。この液状になった大豆を「ご」と言います。普通はここで消泡剤というものを入れるのです。泡が出なければ原材料が泡にならず丸々使えるわけですよね。でもうちは無添加にこだわっているので、ここで消泡剤は入れません。60キロの大豆で普通は800丁くらいの豆腐ができるのですが、消泡剤が入らないと650丁くらいしかできないんですよ。

ミ)
ところで消泡剤というのは何なのですか?

高)
界面活性剤の一種でもちろん食品添加物です。成分はグリセリン脂肪酸、レシチン、炭酸マグネシウム、シリコン樹脂などなのですが、油の酸化したものが泡を消す効果があると言われています。

ミ)
こわいものなのですね。酸化した油なんて体の中に入れたくないですよね。この消泡剤というのは使うと味にも何か変化があるのですか?

高)
消泡剤を入れると「ご」の濃度が薄くても凝固しやすくなるんですよ。でも添加しないとできる量は減るのですが、こうして泡を取り除いていくことによって、泡と一緒にえぐみや異臭なども取り除かれて味もおいしくなるんですよ。

ミ)
この後、「ご」が加熱されるわけですね。

高)
100℃のちょっと手前で3、4分蒸します。その後、「ろ過しぼり」と言って、「ご」がおからと豆乳に分けられます。これが豆乳です。ちょっとなめてみて下さい。

ミ)
あ、本当だ。大豆の味がしっかりするおいしい豆乳ですね。

長)
この豆乳ににがりをうつ(入れる)んですよ。うちの絹豆腐は低温寄せと言って、豆乳を7~9℃の低温にしてからにがりをうち、その後に温度をあげていくのです。そうすると均一にできるんです。でもどんなに機械化されていてもにがりをうつのは手作業なんですよ。

ミ)
木綿豆腐とは作り方が違うのですか?

高)
一度、絹豆腐を作ってから壊して、それを布を敷いた上に乗せて押したものが木綿豆腐なのですが、うちでは絹と木綿の作る工程を最初から分けていますから、木綿豆腐は高温寄せで作っています。

 

生産物:豆腐、油揚げ、味付けいなり。
所在地:千葉県香取郡大栄町

 

早川店長
丸和食品の成田工場はすぐ近くの大栄町にありました。

 

マスクをする早川店長
ネットをかぶってマスクをかけて物々しい感じもしますが、これも安全で美味しい豆腐のためです。

 

大豆の倉庫
大豆が山積みです。

 

新潟大豆
確かに国産大豆です。天災にそなえて複数の産地から取り寄せているそうです。

 

浸漬層
浸漬層です。大豆を水につけるところです。

 

大豆
大豆はもちろん国産、「遺伝子くみかえでない」ものです。

 

泡
粉砕された大豆から泡が出ています。丸和食品ではこの泡を消す消泡剤を使用しません。

にがりとはどういうものでしょうか?

ミ)
最近、にがりがダイエットにいいとか言われてブームですが、にがりというのはどういうものなのですか?

長)
簡単に言えば海水を煮詰めてナトリウム分を取り除き、下に残った塩化マグネシウム分を抽出したものです。うちは長崎の崎戸の海水から作ったものを使っています。一般の豆腐はにがりのかわりに硫化カルシウムを使っているようですね。これは石膏のようなものなのですが、豆乳の温度が高くてもムラなく凝固でき、豆腐が作りやすいのでよく使われているようです。

ミ)
豆腐なら何でもにがりから作られていると思っていたのですが、一口ににがりと言ってもいろいろあるのですね。

高)
まあ、一般的に作りやすさや凝固しやすさ、ロスなく作ることだけを優先させるとそうなってしまうのかもしれませんが、やはり中身のわかる安心して食べられるものを作っていきたいと思っています。さあ、ここで凝固した豆腐が裁断され、パック詰めされていきます。

ミ)
でも、まだ豆腐があたたかいんじゃないですか?

高)
そうなんですよ。うちの方法はホットパック方式と言ってあたたかいうちに包装して、その後、0~3℃くらいの冷水で温度が下がるまで冷却するのです。その方が衛生面でも安心ですからね

 

 

バケツに入ったにがり
にがりがバケツ一杯に入っていました。

 

にがり
にがりとは塩化マグネシウムだったんですね。

 

カットされていない豆腐
だいぶ豆腐らしくなってきました。

 

豆腐を切る機械
豆腐を切る機械です。

 

 

お豆腐のほかにも取り揃えています。

ミ)
お豆腐の作り方はだいたいわかりました。とても清潔に管理されていて、安心して食べられるお豆腐なんですね。他にこの工場ではどんなものを作っているのですか?

高)
絹と木綿の豆腐、木綿厚揚げ、絹厚揚げ、油揚げ、味付いなりなどです。味付いなりは真空パックなので3ヶ月冷蔵で保存できるんですよ。寄せ豆腐やその他のものは東京の工場で作っています。

ミ)
お豆腐は足が早い(傷みが早い)ものだと思っていたのですが、どのくらいもつのでしょうか?

高)
豆腐と厚揚げは作った日から5日間、油揚げは7日間です。

ミ)
ではミレーのお客さまの野菜と一緒に入れて、作った次の日にはおいしいお豆腐がお届けできるのですね。ところでいつも何時からお豆腐つくりが始まるのですか?

長)
前日のうちに大豆は浸漬しておくので、その時間はのぞくとしても、夜中の2時から稼動し始めて、朝7時には豆腐は出来上がっています。だから7時半にはできたての豆腐を配送し始めています。

ミ)
丸和さんのお豆腐なら国産大豆だし、にがり100%使用だし、消泡剤も使っていないので、安心して食べられるおいしいお豆腐がみなさんにお届けできるので嬉しいです。

長)
国産大豆は近年、とても値上がりしているので、輸入物の方がコストは安くなります。それに米国産の大豆だとたんぱく質が豊富で凝固しやすいということもあります。だから必ずしも国産だからおいしいとは言い切れないところもあるのです。でもやっぱり国産のものを使いたいし、そのことが日本の農業を守ることにもつながると考えているので、技術面でも改良に改良を重ねて、国産のものでおいしいものを作ろうと努力しています。他の会社はどうあっても、それがうちの会社の生き方なんですね。この豆腐工場も社長のそういう思いから建てられたものなんですよ。

ミ)
丸和さんは東京にも工場があるんですね。社長さんはいつも東京の方にいらっしゃるのですか?

長)
そうです。東京工場では青大豆を使った寄せ豆腐や、じゅうてん豆腐など、千葉工場にはないものを作っているんですよ。

ミ)
東京の工場に他の種類があるのでしたら、ぜひそちらにも取材に伺いたいですね。

長)
お時間がありましたらぜひ東京の方にもおいでください。

ミ)
では来週は東京工場にいらっしゃる丸和食品の社長さんの取材をお願いして、社長さんからいろいろなお話を伺わせていただけたらと思っています。今日はどうもありがとうございました。

工場に入るときの白衣もさることながら、お豆腐の製造が終わってからは、器具の配管も全部分解して全て手洗いし、道具を清潔に保っているという、本当に衛生管理の徹底した工場でした。そして国産大豆とにがりにこだわっている本物の味のおいしいお豆腐です。お話の流れで急きょ、来週もまた引き続き、丸和食品さんの取材をすることになりました。それで風子が来週、東京まで行って、遠藤幸雄社長に直接お会いして、豆腐工場を作られた経緯や、日本の農業のことについてなど、たくさんお話を伺ってくることになりました。どうぞお楽しみに! まとめは風子でした

取材:2004年6月8日

油揚げの機械
油揚げもできたてが並んでいました。

 

油揚げ
次々と油揚げが積まれていきます。

 

味付いなり
豆腐のほかにもいろいろと商品があります。味付いなりです。

 

真空パック味付いなり
味付いなりは真空パックで3ヶ月も保存が可能です。

 

絹豆腐
豆腐も各種取り揃えています。

 

絹豆腐
こだわりの豆腐です。

 

スタッフ一同
国産の材料でおいしいものを作ります。どうぞご賞味ください。

 

 

 
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