ワタシがどこのだれだかわかると安心でしょ?
食の安全と酪農の繁栄を求めて、千葉北部酪農協同組合(以降「北酪」)では八千代牛乳に代表される牛乳事業と八千代ビーフに代表される牛肉事業という二つの大きな事業があります。今回訪ねたのはミレーのすぐ近くにある葉山牧場というとてものどかな牧場。なんと500頭もの元気な牛たちを育てている八千代ビーフの肉牛専門の牧場でした。
八千代ビーフの肉牛専門牧場、多古町の葉山牧場にやってきました。

 

ミレー風子)
大きいですねえ。この前乳牛の取材で藤崎さんの牧場にも行ってきたのですが、同じ牛でも大きさが全然違うんですね~。

佐藤)
そうだね。乳牛にくらべて、肉牛は大きく育てなくてはならないからね。だいたい平均すると1頭800kgくらいにはなっているんだよ。

ミ)
みなここで繁殖された牛なのですか?

佐)
北酪には15軒以上の肉牛の生産者がいるのだけれど、うちは北海道の牧場で生まれた牛を生後半年たってから送ってもらい、肥育している牧場なんだよ。八千代牛乳の乳牛から生まれる雄牛だけでは数が足りないんでね。ここで21ヶ月前後になるまで肥育して、それから出荷されるんだ。

ミ)
飼料の与え方はやはり乳牛とは違うんですか?

佐)
そうだね。基本的には遺伝子組み換えやポストハーベスト(収穫後の農薬散布)のない北酪指定配合飼料を生後6ヶ月から与え始めるんだけど、最初の2ヶ月(前半)と後半では飼料の配分が違っているんだよ。前半は穀類を半分くらいにして、油粕や米ぬかなどを多くする高タンパクで低カロリーの飼料なんだ。この時期は1日1kg以上育っていくんだよ。後半は逆に、きめの細かい良質な肉に仕上げるため、低タンパクで高カロリーの飼料に変えるんだ。

ミ)
成長段階によって食べるものを変えていくというのは面白いですね。牛達はやはり一日中ずっと飼料を食べ続けているのでしょうか?

佐)
牛の肥育は、4つある胃袋に食べ物をうまく循環させられるようにすることが大事なんだよ。だから毎朝8時と5時半の2回に飼料を与えているんだけど、それ以外にも牧草などは一日中食べているね。でも牧草を食べすぎると牛は大きくなりすぎてしまうので、出荷間際になると肉質を締めるためにも牧草の量は減らしているよ。

 

 

生産物:牛肉
所在地:千葉県香取郡多古町

 

葉山牧場
八千代ビーフの肉牛を育てる、多古町の葉山牧場にやってきました。

 

佐藤康基さん
佐藤 康基さんにお話を伺いました。

 

牛舎の中
牛舎の中では牛が元気にえさを食べています。

 

牛のアップ
一頭800kgくらいの大きさになるそうです。

 

 

安全な飼料を与え、生産履歴を管理して、元気な牛を育てています。

 

ミ)
北部酪農協同組合では、美味しい牛乳や牛肉を安全に消費者の元に届けられるよう、製造工場だけではなく農場でも適正農場規範を作っていると伺いましたが。

佐)
そうだね。肥育段階でも衛生管理は徹底されているし、飼料の管理も徹底されているよ。それにIPハンドリンクと言って飼料の穀物を農場から製造工場まで、生産流通の段階で異物がはいらないように管理しているんだよ。

ミ)
それなら牛が食べているものもはっきりわかるし安心ですね。牛の健康管理などはどうしているのですか?

佐)
今は牛が生まれた段階で、伝染病予防のワクチンだけはどこの牧場でも接種させているから、病気にかかるということはほとんどないけどね。それでも糞の状態を見たりして確認しているんだ。エサの時間になっても起き上がらずに食べにこない牛は要チェックだね。ひどい時は牛舎を隔離させて休ませ てやるんだよ。よほどの時は治療をするけど、その時も、いつ・どの牛に・どんな治療を行ったかもちゃんと記録に残しておくんだ。また治療した牛は一定期間をおかないと出荷してはいけないので、治療するのは若い時で、出荷の近い牛は治療は行わないよ。

ミ)
とても厳しく管理されているんですね。ところで、今は牛肉と言ったらBSE(狂牛病)のことばかりが話題になってしまうのですが、その対策はどうなのでしょうか?

佐)
今は、飼料に肉骨粉を入れていた事が原因の一つと考えられているけれど、北部酪農ではこの騒ぎが起こるずっと前から指定配合飼料を使っていて、肉骨粉などは一切加えていないし、配合飼料の中味も全てわかっているから安心してください。それに、牧場主一人一人にもパスポートがあるし、牛一頭 一頭にも番号が付いていて、何を食べたか、どこで生まれたか、どのように育てられたかという生産履歴が全てわかるように管理されているから大丈夫です。

ミ)
出荷前も検査があるのでしょうか?

佐)
屠場(とじょう)では脊髄や頭など危険と言われている部位は全て処分されていて、枝肉になって冷蔵庫に入れる前にも、全ての牛に対して検査をして、結果が陰性であることを確認しているよ。

ミ)
あらゆる面で厳重に管理されているので、自信を持って牛肉をおすすめできるのですね。それにしてもこれだけたくさん牛がいると牛舎のお掃除も大変ですね。

佐)
そうだね。だけどずっと長いことやっているから、特別に大変だとは思わないけどね。牛舎の下にはおが屑を敷いてあるんだけど、牛糞を取り出して堆肥にするので、20日に1回くらいのサイクルで交換するという作業もあるんだよ。

 

 

認識票
牛の耳には番号がついていて、一頭一頭管理されています。

 

干草
大量の干草がおいてあります。

 

飼料
安全な飼料を与え、元気な牛を育てています。もちろん肉骨粉などは使いません。

 

牛糞
牛糞は肥料として使われます。

 

安心して食べられる牛肉を、ぜひ、食べてください。

 

ミ)
牛は育つのに時間がかかりますが、こちらでは毎月出荷しているのですか?

佐)
毎月出荷してるよ。今月は40頭出荷するんだ。出荷する時は、牛を牛舎から出して洗って計量して、1台のトラックに5頭しか乗せられないから、順番に運んでいくんだよ。入れ替わりに北海道からだいたい28頭くらいずつ子牛がやってくるんだ。

ミ)
佐藤さんは初めからずっと牧場のお仕事をしているのですか?

佐)
最初は農家だったんだけど、昭和40年代に、近くに住む友達たちが酪農を始めてね、まだ米国からの牛肉も入ってこない時代だから、当時はけっこういい仕事だったんだ。以来30年近くやっているけれど、当時の仲間たちで今も続けているのはほんの数件になってしまったよ。やっぱり生き物相手だから世話も大変だし、牛をめぐる状況も厳しくなってきたからね。

ミ)
ミレーのお客様に何かお伝えしたいことはありますか?

佐)
美味しい牛肉になる元気な牛を、徹底した管理の中で育てています。安心して食べられる牛肉なのでぜひ食べてくださいね。

佐藤さんの牛舎は2ケ所にあって、そこを車で移動しながらの取材となりました。どちらにもたくさんの牛達が元気に育っています。おじいちゃんおばあちゃんが元気な時は手伝ってもらってよかったけれど、最近はずっと家族で旅行にも行かれないと話していました。生き物相手のお仕事というのは本当に目が離せない大変なものなのですね。

それにしてもBSEという名前がこんなに世の中を騒がせるなんて、 誰が想像したでしょうか?やはり食べ物は生産者や産地がはっきり分かるものでないと。みなさんも生産履歴のきちんとわかる美味しい牛肉をぜひ食べてくださいね。

取材:2006年3月1日

 

 

語る佐藤さん
生き物なので、牛の世話は目が離せず大変です。佐藤さんは語ります。

 

のびをする牛
一頭一頭、大切に育て管理して、安心して食べられる肉牛に育てます。

 

牛肉
安全もおいしさの一部ですね。

 

 
お客様の声
 


 
トラックバック
 
clear.gif