安全もおいしさです。
ミレーでもすっかりお馴染みとなりました、美味しい牛乳を届けてくださる八千代牛乳の母体は、千葉県北部酪農協同組合(以下「北酪」と呼びます)と言って、食の安全と酪農の繁栄を求めて、牛乳事業の他に牛肉事業にも取り組んでいます。牛肉の場合、個人で解体したり加工したりできないので、まず旭市にある千葉県食肉公社に肥育された牛を運び込みます。そこで牛は解体され、業者さんが枝肉にします。その後、敷地内にある東総食肉センターで、加工しやすい大きさに枝肉をカットします。それを食べやすいようにスライスしたりパック詰めにしたりするのは匝瑳(そうさ)市にある「コープミート千葉」という施設です。北酪の牛肉事業部に所属する穴澤さんに様々な施設を一日かけて案内していただきました。
旭市の東総食肉センターに行きました。牛の解体現場を見学しました。

 

ミレー風子)
随分大きな施設ですね。ここに牛の屠場(とじょう)もあるのですね。

穴澤)
そうです。ここは千葉県で最も大きな解体施設で、牛と豚を主に扱っています。北酪の牛肉事業部の事務所もこの中にあるんですよ。設備も近代的でとても清潔です。でも今日は牛の数が揃わないということで、あいにく屠場の現場は見学することができないのです。

ミ)
一日にどのくらいの牛が解体されるのでしょうか?

穴)
ここでは20名のスタッフが分業で解体にあたっています。一頭の牛が約40分で枝肉になっていくので、一日あたり120頭前後、さばくことができます。

ミ)
牛は食べるところがたくさんあるので、解体も細かそうですね。

穴)
そうですね。大腸、小腸、4つの胃袋(センマイ、ミノ、ハチノス、ギアラ)レバー、心臓、横隔膜(ハラミ)、タンなど、体の肉の部位以外にも食べられる部分はたくさんありますからね。もちろん皮も皮屋さんが取りにきます。

ミ)
BSE対策はどのようにされているのでしょうか?

穴)
脊髄や脊髄周辺の骨、ほお肉以外の頭、小腸の一部、角は、危険部位なので電動カッターで全て取り除いて処分しています。

ミ)
検査などもしているのでしょうか

穴)
はい。最後の枝肉になってから全部の牛の検査をして、結果が陰性にならないと、冷蔵できない決まりになっています。ですから、出荷されている国産の牛肉の場合、BSEに感染している牛肉が出荷される可能性はありません。

 

 

生産物:牛肉
所在地:
旭市 千葉北部酪農農業協同組合
旭市 東総食肉センター
匝瑳市 コープミート千葉

 

解体工場
解体施設の中は、機械がたくさん並んでいます。

 

解体用のカッター
解体の時に使用する電動カッターを見せていただきました。

 

カッターのアップ
脊髄などの危険部位は、この電動カッターで全て取り除きます。

 

つるしライン
この施設では一日あたり120頭前後の牛をさばくそうです。

 

どの牛がどの肉になったのか把握できます。

 

ミ)
どの牛がどの肉になったかということまでわかるのでしょうか?

穴)
もちろんです。国内では2004年から牛肉のトレーサビリテイ法が施行されましたが、北酪では、その法律が施行されるずっと以前の1993年から「いつ、どこで、誰が、どのように育てたか」という生産履歴を、把握できるシステムを作ってきました。このシステムは牛乳の生産にも使用されています。牛の耳に番号がつけられていて、その番号の牛が枝肉になった後もシールやスタンプで確認できるようになっているのです。小さなパックに詰めてお客様のお手元に届いても、バーコードのナンバーを見れば、その肉がどこの牧場のどの牛のものか、きちんとわかるんですよ。また、どの牛の肉なのかだけではなく、食べていた飼料までわかるようになっているんです。

ミ)
それなら安心です。この肉についている番号がそうなのですね。この後、この枝肉はどこに行くのですか?

穴)
そのままつるしのラインに沿って、同じ敷地内にある東総食肉センターへ移動します。建物が隣接しているおかげで、移動時に外気に一度も触れることが無く、とても衛生的です。

ミ)
この枝肉は一頭の半分ですよね。これでどのくらいあるのでしょうか?

穴)
結構重いんですよ。半身でも200キロ近くはあります。でもここから骨を取ったら、肉として食べられるのは100キロくらいなんですよ。牛一頭の体重は、だいたい800キロくらいなのに、食べられる部分は本当に少ないんです。それに牛は豚と違い、一度に生まれる頭数も少なく、妊娠期間も長いので、繁殖にも時間がかかってしまうため、どうしても高価になってしまうんですよ。

ミ)
東総食肉センターではどのようなことが行われているのですか?

穴)
枝肉のままでは大きすぎてスライスできないので、モモや肩などの部位ごとに、人が持てるくらいの大きさににカットして、7日から10日間、冷蔵状態で肉を熟成させます。ここでも、トラックが建物のすぐ脇に横付けされて、肉が一度も外気に触れずに加工センターに運ばれるので、とても衛生的です。カットした枝肉は、残留医薬品やO-157の検査も行っています。もちろん、一度も陽性だった事はありません。部位ごとに切り分けられた塊肉は、匝瑳市のコープミート千葉へ運ばれていきます。それでは車に乗って、匝瑳市のセンターの方に移動しましょう。

(穴澤さんの車に乗せていただき、車で30分くらい行ったところにある 「コープミート千葉」に着きました。そこでは白衣とキャップ、マスクなどを着用した上で手を消毒して やっと内部に入れるという厳重な衛生管理が行われていました。)

 

 

識別用のラベル
解体された肉には識別票が貼られています。どの牛がどの肉になったのか把握が可能です。

 

カットされた肉
さらにカットされていきます。

 

穴澤さん
牛肉事業部の穴澤さんが手にしているのは、かたロースの部分です。

 

識別票とバーコード
ここにも識別票とバーコードが貼られています。この牛の生産履歴まで把握が可能です。

 

肉の安全は徹底的に管理しています。安心してお召し上がりください。

 

ミ)
ここもまた大きな施設ですね。

穴)
北酪と千葉コープ、東都生協などが出資して作った施設で、主な業務は食肉製品の加工と販売です。ここで働いている人たちは、消費者側と、生産者側の立場の人たちが半分くらいずついるので、まさに互いの立場を理解し合いながら中立に仕事をしているんですよ。

ミ)
すごく明るい雰囲気ですね。

穴)
そうなんですよ。気持ちよく働ける職場を作ろうと、様々な取り組みが行われていて、全てのスタッフに情報を開示しています。その基礎になっている考え方は「私達のつくる商品で家族(消費者・生産者・私達)の健康と団らんを応援します」ということなのです。

ミ)
この工場も八千代牛乳の工場と同じで、衛生管理などが徹底されているのですね。

穴)
もちろんです。最新の設備の中で、一日に1万パックの牛肉を作っているので、品質、環境、安全衛生方針が設けられ、常に問題点が改善されるよう努力しています。

ミ)
パック詰めをしている方たちがいろいろメモをしていたのですが、あれは何ですか?

穴)
うちはトレーサビリテイのシステムを徹底しているので、加工の段階でもどの肉をどれだけ使ったか、毎回チェックシートに記入しているのです。このチェックシートは3年間保管されます。

ミ)
すごいですねえ。一頭の牛の肉がここまで細分化されても、まだどの牛の肉だか調べることができるなんて・・・・。

穴)
牛肉のトーレサビリテイ法が施行されたのはBSEが原因ですけど、北酪では、もっと前から飼料の配合にも遺伝子組み換えでないもの、ポストハーベストフリー(収穫後農薬散布されてない)のものをとこだわってきましたから、配合飼料の中味も全て把握していました。お客様に安心と美味しさをお届けするためには当然のことではないでしょうか。

ミ)
牛肉のお味の方はいかがでしょうか?

穴)
私はうちの牛肉が大好きなんですよ。すごく柔らかくて美味しいお肉ですね。そして何よりも安心して食べていただくことができます。北酪の牛肉を皆様もぜひお試しください。

一日に3ヶ所の施設を回って、それぞれ安全管理が徹底されている様子を間近にみてくることができました。国産の牛肉は、徹底的に管理されて作られているんだなということがわかりとても勉強になりました。

美味しい北酪の牛肉をどうぞ安心して召し上がってくださいね~!

取材:2006年3月6日

 

 

加工センターの内部
牛肉の加工センターに来ました。

 

加工の様子
ここでは塊肉を、さらに細かく分けていきます。

 

食肉
ここまで細かくなった牛肉でも、どの牛の肉かを突き止めることができます。

 

モモスライス
ようやく見慣れた食肉になりました。モモスライスです。

 

サーロインステーキ
サーロインステーキです。徹底的に安全管理された牛肉をぜひお召し上がりください。

 

 
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