バターの香りたっぷりクッキー

ミレーのある多古町は佐原市と栗源町とに隣接しています。車で15分ほどの静かな場所に佐原聖家族園はありました。広いグランドに点在するかわいらしい赤い屋根の建物。とてものどかな空間がそこには広がっていました。母体となるのは社会福祉法人「ロザリオ聖母の会」といって、佐原市や旭市近郊の様々な施設を運営されているそうです。

 

聖家族園では家庭的な生活が営まれていました。

ミレー早川)
こんにちは。今日はクッキーのことをいろいろ教えていただきたくて、やってきました。作っているところの写真を撮ったり、施設のお話を聞いたりしますのでよろしくお願いします。

稲野)
こんにちは。聖家族園の支援員稲野正樹です。今、準備していますがもう少ししたらクッキー作りが始まるので、作業中の写真などもいろいろ撮って下さいね。

ミ)
新しくてキレイでとってもいい場所ですね。ではクッキーの準備ができるまでの間に、この施設のことを教えて下さいね。随分たくさん建物が並んでいますが・・・。

稲)
ここは知的障害者の方の更正施設なので、みなさん一緒に生活しています。できてからまだ3年なので新しくて、暖冷房も完備するなど設備が整っています。あちらの建物は「小舎」と呼ばれる入居者の方の住居棟です。「つくしの家」「桜の家」「木蓮の家」というように全部で8棟あり、それぞれに名前がついています。

ミ)
「家」という名前がついていると本当に家族のようですね。

稲)
入居者の方の個人の生活を大切にしようと、ここは全室個室の全国でも珍しい施設なんですよ。またユニットケアといって、小舎を家族とみなして、6~7人のグループで家ごとに居間となるデイルームもあり、家庭的な生活ができるように配慮されています。

ミ)
だからとてもあたたかい感じがするのですね。

稲)
施設での朝食は全員が食堂で食べますが、朝のつどいなどは小舎ごとにやっています。全部で49人の方が入居されていて、一番若い方は18歳、一番上は69歳の方ですが、とても楽しく和気あいあいと生活されていますよ。

 

生産物:クッキー
所在地:千葉県佐原市

聖家族園
聖家族園はとってもかわいらしい建物です。

 

園長の長島先生
園長の長島先生です。

 

住宅棟
入居者の方々の住宅棟です。

 

施設
家族園というだけあってとても家庭的な雰囲気です。

コーヒー、ゴマ、シュガー、ミックス4種のクッキーをほぼ毎日焼いています。

ミ)
みなさん、何かしら作業をしているようですが、どのような班があるのですか?

稲)
しいたけ班、野菜や花を作っている農耕園芸班、クッキーやジャムを作っている食品加工班、機織や染色をやっている手工芸班、あとは佐原市役所内で喫茶店をやっている食堂班もあります。また施設内でも入居者の方が一人でやっている喫茶店「ひまわり」があります。基本的にはみなさん、月曜日から金曜日の9時半から3時半まで作業があります。

ミ)
それぞれの方がいろいろ活動しているのですね。

稲)
作業班以外にもクラブ活動があって、毎月第1,3,5水曜日はクラブ活動の日です。スポーツクラブや調理クラブ、散歩クラブなどがあります。それ以外の水曜日はだいたい調理場の片づけなどをやっています。あ、準備ができたみたいですね。調理場の方にお入り下さい。

(早川社長と風子、靴を履き替え、調理場に入れていただいた途端、バターのいい香りがいっぱい!。食品加工班のみなさんが思い思いにバターを練ったり、生地をこねたり、粉をふるったりしていました。しばらく調理場の中で写真ととらせていただきました。写真と撮りますよ。笑って~と社長が言うと、笑い声がおこったり、作業を中断して?手を上げて答えてくれる愛想のいい方もいて、なんだかにぎやかで明るくて、とっても楽しげな様子でした)

ミ)
とても明るくて清潔な調理場ですね。それにみなさんの仲良くて楽しそうでいい感じですね。クッキーはどんなものを作っているのですか?

稲)
コーヒー、ゴマ、シュガー(グラニュー糖をまぶしてあるもの)、ミックス(プレーンとココアのセット)の4種類です。今、チョコチップクッキーも試作しているんですが、新しいものとなると作業工程も変わってくるので、中々すぐにというわけにはいきませんが、研究していることはしているんですよ。

ミ)
主にどこで売っているんですか?

稲)
バザーやお祭りなどには出展しているのでそこで売ったり、今は道の駅でもけっこう人気で一ヶ月に350個くらいは売れるんですよ。

ミ)
毎日作っているのですか?

稲)
作業日のお休み以外は毎日焼いています。一日1種類ずつなのですが80袋は作ります。前日の生地を棒状に丸めて冷蔵庫で寝かせておいて、次の日の焼きます。今、作っているのは次の日の分です。午前中にその生地を切って天板に並べて焼いて、午後は袋詰めをやります。分量を測るのはスタッフですが、ラッピングのシールを貼ったり、袋に詰めたりするのはみなさんでやっています。

 

粉を混ぜる
調理場は明るくて清潔でした。ちょうど粉を混ぜているところでした。

 

粉を混ぜる
みんな仲がよさそうです。

 

粉を混ぜる
それぞれ役割があるそうです。

 

ボウル
新しい種類も研究中だそうです。

 

焼く直前のクッキー
オーブンに入れる直前です。

 

オーブンに入れる
オーブンに入れて

 

オーブン
焼きあがるのを待ちます。

 

無添加・手作りが基本のクッキー、ぜひお試しください。

ミ)
みなさん何かしら作業に関わっているのですね。

稲)
そうですね。スタッフも一緒にやっているのですが、全員参加が前提ですから、役割を分担して、みなさん何かしらできることをやってもらっています。

ミ)
そうやって作ったクッキーはとっても貴重ですよね。心がこもっていますから。ミレーのお客様にもセットでお届けしていきたいと思っています。稲野さんはじめスタッフの方はとてもお若いので、作業班に活気があっていいですね。ミレーのお客様に何かお伝えしたいことはありますか?

稲)
添加物などを入れずに、本当に全て手作りでやっていますので、全国のみなさんにもぜひ食べていただきたいです。またホームページにみんなの様子がアップされたらみんなで見たいと思いますのでよろしくお願いします。

「聖家族園」はその名のとおり、とても家庭的であたたかい施設でした。同じ障害を持った方たちが集まり、共に暮らしていくために、個室やリビングのある住居棟や、働く場所がある・・・そして若さと明るさにあふれたスタッフの方たちとの語らい・・・。緑も多く静かで、可能な限り「家」に近づいたとてもすばらしい環境でした。後から作業に参加した方は、手にも障害がありながらも車椅子に乗ったまま腿の間にボールをはさみ、彼の手の形にあった泡たて器を手に持ち、卵をホイップしていました。動く部分を少しでも動かし、作業に参加していったり、おのおのが何かしらの役割を持つという姿勢が、とても当たり前にそこにはありました。帰り際に立ち寄った「ひまわり」という入居者の方がやっている喫茶店でものんびりした時間が流れていました。

まとめは風子でした

取材:2004年4月19日


車椅子に乗ったまま腿の間で卵をホイップしています。何かしらの役割を持つ姿勢があります。

 

クッキー4種
手作りで無添加、心をこめて作りました。

 

早川社長
歯ざわりがさくっとして、とても軽く、バターの香りたっぷりです。お試しください。

 
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