ミ)
醤油になったかどうかの出来具合は、何を目安に判断するのですか?
伊)
だいたい一年間という大まかな目安はありますが、細かい部分は成分を分析し、窒素分を調べています。同時に、私達の舌のベロメーター(勘と長年の経験による判断)が欠かせません。醤油の中にはおよそ20種類ほどのアミノ酸が含まれているのですが、旨み成分と言われるものはすべて窒素を含むアミノ酸なのです。そしてその窒素分が多いほど醤油は美味しいと言われています。発酵が進むにつれ窒素分は増えますが、いつまでも発酵させていては風味が落ちてしまいます。JAS規格では特級醤油の窒素分は1.5%ですが、うちの丸大豆醤油は1.6%になっています。
ミ)
ちょうどよく発酵した状態になってから、もろみを圧搾(プレス)するんですね。
伊)
はい。発酵具合を確認してから、もろみ液を布を敷いた四角い型の中に流し入れ、圧搾するんです。これにより固形物だけが布の中に残り、醤油となる液体部分は下に集められます。
ミ)
圧搾された液はそのまま醤油になるのですか?
伊)
このままではまだ微生物がたくさん残っていて発酵が進んでしまうので、一度殺菌します。でも、直接高熱を加えると風味が落ちてしまうので、蒸気を使って殺菌しています。その後、ろ過しておりを取り除き、ようやくビンに詰める充填作業に入ります。
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