ジャム用のイチゴは完熟したものだけを使っています。
ミ)
すごい量ですね。ここにあるイチゴをみんな摘み取るんですか?
竹)
いいえ~。近くのイチゴ園の方にお願いして、ここの完熟したイチゴだけを取らせていただくことにしているですよ。取らせていただくかわりに、イチゴを苗にそのまま置いておくと腐ってしまうので、それを取り除いてお掃除をしていくというお約束なんです。ここら辺ではイチゴの時期と田植えが重なってしまうので、イチゴ農家の方もお忙しいのでね。ちょうどその合間にお手伝いさせていただいているんですよ。青い未熟のイチゴは取らないで、次のお客様が収穫できるように残しておくんですよ。だから毎回、作業をする場所はイチゴ園さんの指定されたハウスで、量もいろいろなんです。
ミ)
だから青いイチゴだけが残っているんですね。それらはこれからまた赤くなって別のお客様が来てイチゴ狩りをするのですね。ところでどのくらい収穫するのですか?
竹)
1日で250キロくらいでしょうか。イチゴ摘みの日はボランテイアさんも一緒に来ていただいて、午前と午後、作業するんです。一番多い時はシーズン中に1,5トン収穫したこともあって、ジャムにしきれないくらいでした。ヨーヘー君、イチゴを投げないのよ。そっと入れないとつぶれちゃうでしょ。
ミ)
このイチゴは今日のうちにジャムになるんですか?
竹)
いえいえ、そんなにいっぺんには仕事ができないですよ。午後は二手に分かれて工房ではボランテイアさんが利用者さんと一緒にイチゴのヘタを取っています。今日のうちに洗ってヘタを取って、分量の1割分の砂糖をまぶして冷凍しておくのです。
ミ)
それだけあったら、随分たくさんのジャムができるんでしょうね。
竹)
でも5キロのイチゴがあってもジャムにすると15ビン分くらいにしかならないんですよ。ジャムって煮てしまうので、量がたくさんいるんです。
ミ)
どうやってジャムにするのですか?
竹)
冷凍したイチゴを解凍してから、さらに砂糖を加えて煮込みます。最後にレモン汁を加えるんです。添加物は何も加えていない、自然のままのジャムなんでおいしいですよ。
ミ)
ジャムにするのは工房の台所を使うんですね。工房は和風のとても清潔で落ち着いた建物ですよね。
竹)
施設長の思い入れで土蔵作りの民家風の建物にしたいというのがあったようです。平成14年にオープンしたのでまだ新しく、とても気持ちのいい施設ですね。和室もあるので利用者の方の静養室にもなっています。
ミ)
あの素敵な建物の中で利用者の方はどんな一日を過ごしていらっしゃるのですか?
竹)
全部で利用者は20人いるのですが、ここは通所施設なので皆さん通って来ています。軽度の方は自転車で通園している方もいます。朝9時ちょっと前に園に来て、朝礼では「こんにちは、ありがとうございます、おはようございます」と言ったあいさつの練習を毎日しています。それから午前の作業の後、昼食です。午後の作業の終わりは4時で4時半には帰ります。作業班は製パン班、農産加工班、紙工芸班の3つがあって、私たちは農産班なのですよ。このジャム作り以外にも2反の畑を借りているので、農作業も毎日あります。出荷する野菜ではなく自分たちの昼食用に作っています。
ミ)
野菜が自家用に作れるなんていいですね。ジャム作りのきっかけというのは何かあったのですか?
竹)
ここ東庄町はイチゴの名産地なんです。それで特産品を作るとき、地の利を利用しない手はないなあと思い、職員が地元の観光イチゴ園さんに相談に行って、イチゴ摘みをさせていただくことになりました。もちろんこのイチゴ園でもジャムは売っていて人気商品なんですよ。ジャムはイチゴの他、ブルーベリーやいちぢく、夏みかんなどがあるんですが、みな地元の農家さんのご協力があってできることです。 |