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ミレー風子)
こんにちは。1年前に来た時はまだまだ開墾途中という感じでしたが、溝口君が農場研修生になってからは、すっかりこの農場も畑らしく整備されてきましたね。
溝口)
ありがとうございます。でもこの時期、めちゃくちゃ草の勢いが強いので、正直なところ、今、野菜よりも草の方が勝っているような状態で、毎日草刈りに追われています。
ミ)
ここまで開墾するのは大変だったでしょう。一年をふり返ってどうですか?
溝)
ちょうど去年の8月16日からここに来るようになって、すぐに取材をしていただいたんですよね。あれから丸一年。あっという間でした。自分でやりたいと思っていたことと、実際にやれることとのギャップがあったり、頭の中だけで描いていた構想を、いざ実践してみると、できる事とできない事があるということを体で体験したり・・・と、とても勉強になった1年でした。
ミ)
昨年はどんなものを作ったのですか?
溝)
とにかく短期間で育って、即、出荷できるようなものを作ろうと思い、葉物を中心に作る事から始めました。からし菜、ラディッシュ、玉ネギ、むらさき玉ネギ、ソラマメ、とうもろこし、枝豆、カボチャなどを作る予定だったのですが、玉ネギは台風でやられてしまったり、最初に蒔いたラディッシュは大きくならなかったり、とうもろこしも虫食いが多かったり・・・と、なかなか思うようにはできませんでした。
ミ)
今は何を作っているのですか?
溝)
ちょうど今、出荷しているのがこのオレンジ色のカボチャです。正式名は打木赤皮甘栗カボチャ(うつぎあかかわあまぐりかぼちゃ)という金沢の方の伝統野菜です。オレンジ色の実で水気が多く、粘り強くて甘いカボチャなんですよ。雑草に負けずに元気に育ってくれています。あと、こちらが枝豆。蒔く時期が遅かったので、ちょうど雑草が生える時期と重なってしまい、どうなるかわかりませんが、うまく育てば9月中旬から下旬にかけて出荷できると思います。あと、赤ネギという赤い茎の長ネギも植えてあります。こちらは11月中旬の出荷予定です。
ミ)
カボチャ、キレイな色ですねえ。このカボチャでお菓子を作ったら美味しそう!!
溝)
風子さん、このカボチャで何かおいしいお菓子を作ってください。カボチャプリンなんか合うと思うんですけどね・・・。
ミ)
じゃあ、店に帰って作ってみようかな。これからはどんなものを作付けしていく予定ですか?
溝)
秋になったら玉ネギ、葉ごぼうという種類の秋蒔きのごぼう、サラダ菜、からし菜、かつお菜、野沢菜なんかも蒔く予定でいます。
ミ)
1年間やってみて、来年の作付け予定みたいなものもできあがってきたのですか?
溝)
そうですね。1年やってみて、ようやく「こうしたらいいんだ」という目標のようなものがハッキリとイメージできてきたような気がします。僕はまだ新規就農で農作業用の機械は持ってないし、設備もあまりないんです。忙しくて作業が進まず、蒔く時期を逃してしまったりもしました。でも、そんな中でも出来る限り効率的にやれることを考えていこうと思ったのです。やりたい事はたくさんあるけど、あれもこれもと理想を言っても体は一つしかないし、できることには限りがあるので、効率よく野菜を作っていくには作付けの順序もうまく組み合わせていかなくてはならないから・・・。
ミ)
この1年間は実験だったのかもしれませんね。でも何事も実際にやってみてからでないと分からないことが多いですものね。ところで、どんなことが一番大変でしたか?
溝)
草刈りですね。刈っても刈っても雑草の勢いには勝てずに、毎日草と戦っています。とても厳しい作業ですが、想像以上というわけではありません。このくらいは覚悟していたことでもありました。でも、出荷する予定だった野菜が台風や虫にやられて収穫できなくなってしまった時はとても残念でした。それはそのまま収入の予定がなくなるということなので結構つらかったです。
ミ)
でも、私は溝口君が来る前のこの場所を知っているので、よくここまで畑らしい畑にしたなあ、すごいなあと思います。
溝)
たとえ畑の形が整っていったとしても農家としてはまだまだです。たとえば葉物を作っても収量を安定させないといけないんです。ベテランの農家さんだったら、蒔く時期をずらして一定期間ずっと収穫できるように作付けしていますよね。でも僕の場合、種を蒔く段階で収穫できる量も予測できないので、どれくらい出荷できるかもわかりませんでした。信頼される農家になるには、天候や虫食いなどのアクシデントはあるにしても、ある程度は一定の量を作れるようにしなくてはと思います。
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