ル・ウィズのパン

どこへ行っても天然酵母パンという看板を見つけると 必ず立ち寄ってしまうくらい風子は天然酵母パンが大好き。
今回は、茨城県神栖市にあるパン屋さん「ル・ウィズ」に行ってきました。


ミレー風子)
こんにちは~。酵母や小麦のいい匂いがしていますね。いつ頃からここでやっていらっしゃるのですか?

山口さん)
3年ほど前からです。実は今、明日持って行くパンの仕込みの最中なので、すみませんが作業しながらお話させてください。

そう言いながら、山口さんの手は発酵し終わった生地を計量し、次々に丸めていきます。とても正確で無駄のない動きです。

ミ)
パンの材料はどのようなものを使っているのでしょう?

山)
自家製酵母と「はるゆたか」という国産小麦、石臼挽き全粒粉、オーガニックのライ麦などを使っています。例えばカンパーニュの材料は酵母と国産小麦と塩だけです。とてもシンプルなパンですが、独特の風味があります。その他の素材も自然塩や洗双糖など、できる限りオーガニックのものを使っています。

ミ)
とてもどっしりとした見た目のパンですね。味にはどんな特徴があるのですか?

山)
うちのパンは小麦の風味たっぷりで、噛めば噛むほど味わいがあるパンです。ドイツパンやフランスパンのようなどっしりとしたハード系のパンを中心に作っています。また、一般的に天然酵母のパンは酸味が強いものが多いのですが、うちは低温で時間をかけて発酵させているので、焼き上がったものに酸味が残らず、とても食べやすいと思います。


茨城県神栖市の山口 真市さん
茨城県神栖市のパン屋さん『ル・ウィズ』の山口 真市さんにお話を伺いました。

仕込み作業の真っ只中!
生地には、自家製酵母と国産小麦を使用。他の原材料も出来る限りオーガニックを心がけていらっしゃいます。

こちらのパンの販売は未定です
どっしり硬めの、山口さんのパン。※ミレーでの販売予定は未定です。ごめんなさい
4種の天然酵母をパンの種類によって使いわけています。

ミ)
酵母は自家製との事でしたが、どのような種類のものがあるのですか?

山)
レーズン種、ホップ種、ルヴァン種、サワー種の4つを、パンの種類によって使い分けています。元種から毎回作るとなるとかなり時間がかかるので、毎日ここに継ぎ足しながら、オープン以来ずっと使っています。


優しい甘みのレーズン種
優しい甘みがあるという、レーズンからおこした『レーズン種』。

4種の酵母を使い分け、パン作りをする山口さん
4種の自家製酵母を使い分け、それぞれの特徴を生かしてパン作りをされています。

お話ししている間も、手は休まることがありません。
お話ししている間も、休むことのない山口さんの手。まるで機械のような正確さにびっくり!


ミ)
それぞれの酵母の特徴を教えていただけますか?

山)
レーズン種はレーズンからおこしたものですね。わりとおこしやすいのでよく使う酵母です。優しい甘味がありますね。それと、サワー種はライ麦からおこした酸味の強い酵母でドイツパンなどに使います。ホップ種はオーガニックのホップを煮て、ジャガイモ、リンゴ、洗双糖、麹などを加えて培養した酵母で、ハードトースト(食パン)などに使っています。一番、力がある酵母でふわっと焼き上がり防腐効果も強いです。ルヴァン種は北海道産の「はるゆたか」の全粒粉でおこした酵母です。酵母自体には力がないので、あまり膨らませたくないフランスパンなどハード系のパンに使います。

ミ)
それぞれの酵母の特徴を生かして、それに合ったパンを作っていらっしゃるのですね。パン屋さんになろうとしたきっかけは何かあったのですか?

山)
親父が銚子市でパン屋をやっていたんです。子供の時から手伝わされましたが、自分でやるつもりはあまりなくて、学校を卒業しサラリーマンになりました。
辞めてからはフランスやドイツなどぶらぶら旅をしていました。その後、日本でも有名なフランス料理のお店のパンを焼いたりしていました。ヨーロッパに比べて日本のパンは、ただフワフワと柔らかくふくらんでいるだけで、同じパンなのに随分違いますね。
私はやはりどっしりとして味わいのあるパンが好きなんです。でも、天然酵母のパン屋をやろうと思ったのは特別に強い思い入れがあったわけではないんですよ。何となく興味から酵母をおこしていたら、それが面白くなってきたという感じでしょうか・・・?

ミ)
先ほどからパンを丸める手の動かし方を見ていたのですが、まるで機械のように速く正確に同じ動作を繰り返しているので、まさに根っからのパン職人さんなんだなあと思いました。


山)
パンはほとんど一人で仕込み焼いています。こういう作業は嫌いではないですね。

ミ)
いつも何時頃から仕込みを開始するのですか?

山)
深夜0時頃から仕込みを開始し、朝、終えるという感じかな?

天然酵母のパンだと言って身構えず、気軽に美味しく食べてほしい。

ミ)
先ほど、味の特徴に低温で発酵させることとおっしゃっていましたが、どのような方法で発酵させるのですか?

山)
パンの種類や納品時間によっても異なるのですが、酵母の量を少なくして冷蔵庫でゆっくり発酵させる方法です。もちろん冬場と夏場では発酵時間も変わってきます。発酵には時間がかかりますが、この方法だと生地に酸味が残らないのでとても食べやすくなるんですよ。

ミ)
日持ちもよく、栄養面も優れているそうですね。

山)
はい。天然酵母を使っていると腐敗菌の繁殖を抑えることができるので、特別な保存料などを使用しなくても比較的日持ちがいいそうです。また、お米でもそうですが、白いお米よりも玄米の方が栄養的に優れているように、ただふわふわしている真っ白なパンよりも全粒粉のパンの方が体にはいいでしょうね。

ミ)
今まで山口さんのパンを食べたお客様からどのような感想が寄せられていますか?

山)
天然酵母パンは固くて食べにくいと思っている方もいるようですが、うちのパンはとても食べやすいと言われることが多いですね。よい状態の酵母をきちんと発酵させ、素材のいいパンは確かに美味しいと思いますよ。

ミ)
これからやりたいことなど何かありますか?

山)
忘れてはいけないのが、人は食べられれば生きていけるということです。お金を稼ぐことよりも、食べ物を作ることを大切にしなければ、いくらお金があってもこれから食料不足などがやってきたら、どうすることもできませんからね。
自分の食べるものくらいは自分で作りたいので畑もやっています。食べるものを作ることは基本ですから。また、実家が銚子市なので水揚げされた魚を発酵させて保存し、パンと組み合わせて何か作れたら面白そうだなと思っていますが・・・。

ミ)
ミレーのお客様に一言お願いします。

山)
天然酵母のパンだと言って身構えず、気軽に美味しく食べてほしいですね。安心して食べられる食事パンです。ぜひ味わってみてください。

低温でじっくり発酵させた、山口さん自慢のパン生地です。
<低温でじっくり発酵>させた、山口さん自慢のパン生地。天然酵母特有の酸味が抑えられた、とても食べやすい味わいです。

 
気軽に美味しく食べてほしい、と話す山口さん
「うちのパンはとても食べやすいと言われることが多いんですよ」気軽に美味しく食べてほしい、と山口さんは話します。

好評発売中♪ふんわり食パン
ミレーでは、ふんわり食感がおいしい食パンを販売中!ぜひご賞味下さい。

山口さんと早川店長
ようやく作業の手を止めて、ほっと一息の山口さん。(右:早川店長)お忙しいところ、本当にありがとうございました!
川端えい子(風子)

最後まで山口さんは手を休めることなく、ずっと作り続けながらの取材となり、最後の最後にようやく早川店長と写真を撮らせていただきました。素材にこだわった美味しいパンをさり気なく食卓に並べられるってとても幸せなことですね。皆さんもぜひお試しくださいね。

取材者:川端 えい子(風子)
年月日:2008年6月11日
 
お客様の声
 


 
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