成田市  石井 繁さん
プロの意地をかけて20年

約一年前のこと。店長の早川が、にこにこ嬉しそうにポロっとこんなことを言い出しました。
「ずっとみんなに秘密にしてたんだけど、この近くの山の中においしいいちごを育てる農家さんがいるんだ!」
実はいちごに目がない店長。
絶対の自信を持っておすすめできるいちごを仕事の合間に密かに探し回っていたのです。
お客様に試して頂こうと用意した500kg分のいちごは大評判。ご注文が殺到し、完売してしまいました。
待ちに待った今季分のいちごが実り始めたとの連絡を受け、噂のいちご園へ行ってきました!

山道を進む早川店長(写真上)/間もなく収穫を迎えるいちご。(写真下)
プロの意地をかけて20年

ミレーから車で十分。
なだらかな坂道をぐんぐん登った山の中に、いちご栽培のベテラン・石井繁さんのいちご園があります。
そこはいちご狩りなどで訪れるいちご園とは違い、ひっそりと山の中に佇む秘境のような場所。 鳥の鳴き声が気持ちよく響き渡っていました。

いちご一筋、30年以上の経験を持つ石井さん。「鮮度と味の良さ」に徹底的にこだわっているため、ぎりぎりまで完熟させた真っ赤ないちごを一つ一つ、確かな目と手で選別してお届けしています。

生産者の石井 繁さんです(写真上)/白くて可愛らしいいちごの花。(写真下)
最後の最後まで、決して手は抜かない
健康な土作りのために欠かせない、堆肥(写真上)/受粉をお手伝いしてくれるハチ(写真下)

石井さんのいちごは、食べる人があっと驚くほどに甘く、濃厚でいてあと味も爽やかな旨みを持つのが特徴です。
これだけのおいしさを出せるのも、失敗に失敗を重ねながらいちご栽培に真剣に向き合ってきたからこそ。
石井さんが特に熱心に取り組むのが、30年以上かけて独自に考え出した有機質堆肥を中心に使って行う健康な土作り。
おいしさの土台となるとても大切な作業です。さらに、安心して食べてもらえるものをお届けしたいからと、農薬の使用を一般的に使われている量の二割程度にまで減らすという徹底ぶり。
とてもリスクが高く、誰もが簡単に出来ることではありません。

最後の最後まで、決して手は抜かない

さらに、甘くおいしくするために石井さんが工夫しているのが「水」の与え方。
実は、いちごは水を与えるとその分大きく膨らむため、たくさんの水を与えて栽培するのが一般的。
ですが、石井さんはあえて水をできる限り与えないようにするのです。
すると、しっかりと甘みと旨みが凝縮されたいちごが育つのですが、その分小粒なものが多くなり、一般的な栽培方法で育てた時の約半分の収獲にしかならないと言います。

量よりも味を大切にした、石井さんのいちご。お子様にも安心してお召し上がり頂けます。

「量をとるか、味をとるかと言われたら、僕は味を大切にしたいだけなんです。昔から、小さい子供さんにも口いっぱいにほおばってもらえる安心でおいしいいちごを作ってきたんです。味に敏感な子供たちが喜んでくれるのが一番うれしくってね」と石井さん。
真っ赤に熟したいちごを前に、そう話す石井さんのにっこり笑顔がとても印象的でした。

大切に育てられた石井さんの“甘熟”いちごが、今年も無事に収獲時期を迎えようとしています。
30年の経験と知識が凝縮した、つやつやに輝くいちごです。濃厚なおいしさをじっくりお楽しみくださいませ。

取材者:米久保 和美
年月日:2008年11月27日