千葉県香取市 佐藤 一徳さん

とびっきりのりんごをミレーにお届けいただいている山吉果樹園さん。既に秋一番の早生品種「つがる」が届いています。今季は「山吉さんのりんごを長い期間にわたって楽しみたい」との皆さまの声にお応えして、さまざまな品種をお届けいただくことに。
たくさんのお客様に支持される、山吉さんのりんごの美味しさの秘密を伺いました。

昨年、ミレーで初めて販売させていただき、お客さまの心をつかんだ「山吉さんのまじめなりんご」。
山吉果樹園さんは、りんごの産地として名高い長野県須坂市で栽培に励んでいます。
口に含むたびに甘みと酸味が溶け合う絶妙なバランスは、山吉果樹園さんならではの特別な味。
農薬をぎりぎりまで抑えて(信州の環境にやさしい農産物の認定を受けています)栽培し一途に美味しさを追い求めてきたことから、ミレーでは「山吉さんのまじめなりんご」と呼んでいます。
山吉果樹園さんの大黒柱として、りんごづくりに人生を賭けてきたのは山吉啓太郎さん。50年以上にわたってりんごと向き合う日々を送ってきました。山吉さんは「美味しいりんご」を作るべく毎年、試行錯誤を繰り返しています。その積み重ねが秋に結実し、皆さまのお手元に届くのです。

(写真上)「とにかく美味しくてお客さまに喜ばれるりんごを作りたい」と情熱を傾けてきた山吉さん/(写真下)信州の環境にやさしい農産物の認定を受けています

実の周りの葉を摘まずにりんごが養分をため込むようにして深い味わいを出します。

独自の味わいを醸し出す山吉さんのりんごの作り方は少し変わっています。
通常は、りんごの表面の色づきを鮮やかにしたりするために葉を摘んだりします。ところが山吉さんは葉を摘むことなどはしません。葉っぱが光合成によって作りだした養分をりんごの実がため込むようにするためです。
さらに旨みを増すために樹の上で完熟するまで待って収穫します。
そもそも、独自の栽培法を模索し始めたのは30年ほど前。
ある消費者グループから「色や形は気にしなくていいので、とにかくいい味のりんごを作ってほしい」と依頼されたことがきっかけでした。これを契機に「他にはない味わいのりんごをつくる」と決意。

同じ樹で葉を摘む個所と、摘まない個所について味に違いが出るのか試したり、枝のせん定方法を変えたりして、どうしたら美味なりんごが結実するのか実地で確かめました。
山吉さんは言います。
「どうしたら美味しいものができるのかつねに考えています。さまざまな方法を試して工夫を重ねたところ、葉を摘まずに完熟させるやり方に辿りつきました。」
りんごの生命力を引き出す農法を確立したと言えるでしょう。りんごづくりに賭ける一途な思いと情熱が、独自の味を生み出したのです。

こだわりは土づくりにも表れています。除草剤や化学肥料は一切使いません。炭や稲わら、堆肥に加えて魚の骨を粉末にしたものなどをまいてりんごの樹を元気にしています。
山吉さんは「りんごにとっていいと思うことは何でも手掛けています。よりいい味になればと願って、木酢液なども樹にかけたりしてつねに新たなことを取り入れています」と強調します。
日々新たにして未知のことにもすすんでに取り組む姿勢が、お客さまを魅了するりんごに結実するのでしょう。そして何よりの喜びはお客さまから届く「美味しかったです」との声。これに後押しされ、「もっといい物を作りたい」と栽培に一段と力を注ぎます。

除草剤を使っていないためりんご園は雑草が生い茂った状態に。「土がいいから雑草もどんどん生えるんです」と山吉さん

(写真上)一粒一粒が大きく、甘みとさっぱりした味が特長の黄甘(おうかん)。/(写真下)山々に囲まれた果樹園。寒暖差のある気候でより味わいに深みが増します。

極上のりんごに加えて、20年ほど前からはぶどうも栽培。
山吉果樹園さんは、周囲が山々に囲まれて寒暖差のある気候なので甘みと旨み溢れるぶどうができるのです。
このような自然の恵みを追い風にして、よりしっかりした粒を作り濃厚な甘さを出すため細部に工夫を凝らします。土づくりはもちろん、一つの枝に一房だけ残す「房切り」や粒の大きさを整えるため、こまめに粒を除く「粒抜き」といった細かな作業にも気を配ります。
「ぶどうの粒は大きくなるようにしています。食べ応えがあり、甘くてしっかりした味になるから」と説明。さまざまなことを試みていくうちに稲わらや米ぬか使って土づくりをすると甘みが増すことが分かったそうです。
現在、果樹園に実っている品種は、おなじみの「巨峰」とぶどう好きの間では人気の高い、緑の果皮の「黄甘」(おうかん)。

ミレーではご好評を頂いているりんごに加えて、 この2種類のぶどうもお届けすることができるようになりました。
「今年は雨ばかり降って収量に響きましたが、巨峰は甘みが引き立ち、黄甘は甘くてあっさりしたいい味に仕上がっています。ぜひお楽しみください」。

黄甘の後に登場する、「シナノスマイル」。その名の通り、笑顔溢れる美味しさです!

山吉果樹園さんは、長野県須坂市の澄み切った大気のなかでさまざまな果樹の栽培に取り組んでいます。ミレーにはさくらんぼ、桃、そしてりんご、ぶどうをお届けいただいています。いずれも山吉さん流に育てた味わい深い果実。ちなみに山吉さんのりんごから作った果樹100%、無添加の「山ちゃんのりんごジュース」は、これまでいただいたりんごジュースのなかで一番素晴らしい味でした。生産者さんの思いや姿勢は「味」として表現されるのだと思いました。この秋は山吉さんのりんごとぶどうを存分に味わう予定です。

取材者:松本 一直
年月日:2009年9月1日