ミ)
こういう安心して食べられる佃煮をお土産にいただいたりすると、産地の特色も出せるし、ご飯がおいしく食べられるから嬉しくなってしまいますよね。でも海苔は一年中食べているので、案外、いつできるのかということは知られていないと思うのですが・・・。
平)
海苔はね、葉の裏にオスの細胞とメスの細胞があって、それが受精して貝の中にもぐり込んで成熟した胞子になるんです。これを殻胞子といいます。牡蠣ガラの中で夏を過ごし培養されたその胞子を9月10日頃に種付けします。それがだいたい10日で3センチくらいの大きさになり45日後には初摘みができるようになります。この最初の1週間から10日の間に採れた海苔を新海苔と言い、一番柔らかくて風味があると言われています。海苔はその後、年内いっぱい採取できますが、新海苔はほんの少ししか採取できない貴重なものなのです。
ミ)
海苔が受精卵から作られているなんて知りませんでした。ところでどうして晩秋に採れる新海苔がおいしいのですか?
平)
秋の海が肥沃だからだと思います。夏の日差しを受けて暑かった海水が、秋になると水面が冷やされて、水中で対流が起こると言われています。それで上下の水が入れかわるのですが、その時、水面の下にたまっていた栄養分豊かな水が水面に上がってくるのです。その海水がとても栄養豊かで海苔の養殖に適していると言われています。それに18℃くらいの水温というのは一番海苔が活発に活動する温度なのです。
ミ)
富津は海苔の生産高も高いところなのですよね。
平)
もちろんです。ここ富津では千葉県の海苔の70%を作っているんですよ。昔からおいしい海苔が作られてきたのは江戸から流れ出る河と海水が上手く混ざりあい、栄養豊かな、とてもいい肥料が含まれた海水になったのです。あんまりね、透明度の高い水だと海苔は栄養失調になってしまっておいしくできないんですよ。
ミ)
でも今は海の水も随分変わったのではないですか?
平)
生活排水が海や川を一番汚している原因になっているのです。昔は合成洗剤なんてなかったですからね。でも石けん運動なども広がって、ひところよりもよくなってきているようですが・・・。
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倉庫の中はダンボールに入った佃煮だらけでした。

ちょうどお中元シーズンで大忙しだったようです。

海苔は海水で洗うんだそうです。真水だと海苔が溶けてしまうそうです。

時間がずれていたので、残念ながら海苔を加工する場面は見られませんでした。

大鍋です。全て機械でできるわけではなく、手作業に頼るところも多いそうです。
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