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ミレーのある千葉県香取郡多古町もかつてない激しい揺れに襲われ、千葉県の沿岸部には、津波も到達し大きな被害をもたらしました。会社の物的被害は、最小に抑えられはしましたが、スタッフの中には、自宅が半壊したもの、身内が亡くなられたものもおりました。
2週間後の25日(金)には、原子力事故による影響で、多古町のほうれん草からも基準値を超える放射性物質(ヨウ素)が検出されました。
この未曾有の出来事に戸惑いを感じながらも、まずはこの事実を一刻も早くお客さまにお伝えすることが先決と、社長早川の指示のもと、情報の開示を徹底して行ってきました。社内では、風評被害と業績悪化を心配するあまり、賛否両論いろいろな議論がなされたといいます。
早川は、自社にとって不都合だと思えることでも、勇気をもって正直に公表していくのが、本当の「安心」、「安全」ではないか?と考えて、翌日26日(土)には、一部の社員も出社して、その旨を記した約5,000通のはがきをお客さまに向け発送しました。
しかし、そのような姿勢を貫いてみたものの厳しい現実が待っておりました。売上は、ごく短期間で1/3にまで減少。1日で400人のお客さまが定期購入利用の中止をした日もありました。
さらに、その結果に悲観した社員の相次ぐ退職。最終的には、社員の3/4が入れ替わるという事態にもなりました。
不幸は、まだまだ続きます。通販事業と並行して事業の柱に据えるべく、立ち上げに奔走していた店舗事業も、オープン日直前にそのような事故が起こり、開店初日から営業不振、すぐ閉店に追い込まれることとなりました。
それでも、前を向いて一歩ずつ歩み、その動きを止めるということはありませんでした。そのやるせない思いの中で、「お客さまにとってよいサービスとは何か?」、「もう一度、お客さまに振り向いてもらえるようにするために、私たちは何をすべきか?」を考え、起死回生につなげる最後の砦として、WEBシステムの開発にかすかな希望を見出し、水面下で開発の着手を決断したのでした。
こうして心機一転、爪に火を灯すような状況を続けながらも、社運をかけたWEBシステム開発プロジェクトが、スタートすることになります。